2006-08-31

Google Reader の良い点と悪い点

Google Reader の良い点と悪い点を、メモに書き出した。まとめの意味も兼ねて、ブログの記事にしてみる。

なお、本記事では Google Reader 内で読む記事 (エントリー) を「アイテム」と呼び、ブログ上で読む場合と区別する。また、ブログの提供するフィードは、Google Reader では、サブスクリプションと呼ぶことにする。

Google Reader の良い点

  • アイテム単位の既読管理ができる。
  • 既読記事が全て保存されている。
  • ラベル (=タグ) をサポートしている (share 機能、label selector)。
  • スター機能
  • 豊富なキーボード・ショートカット (label selector, subscription selector)。
  • モバイル版と Google Personalized Home 用モジュール版が用意されている。
  • アイテムの並びを「自動」化できる。

Google Reader の悪い点

  • 既読記事・未読記事の検索機能がない。
  • 古い順にアイテムを並び替えられない。
  • 一括既読機能がない。
  • 本文のフォント・サイズが変えられない (本文フォントが、ちょっと小さめ)。
  • 最初のアイテムが既読になる (回避方法なし?)。
  • 未読アイテムの数が分からない (逆にストレスにならなくて良い?)。
  • フィードのラベル付けが面倒 (livedoor Reader のような UI 希望)。
  • 認証フィードに未対応。
  • Linux の firefox など、固定フォントを利用する環境で、レンズ部分が倍に広さになる。

Google Reader の一番の特徴は、既読管理をアイテム単位で行なえることでせう。Bloglines などの一般のフィード・リーダーでは、既読管理はサブスクリプションごとに行なわれている。だから、一日に何本もの記事がアップされるブログでは、一本のアイテムを読んだら残りのアイテムも読まない。そうか、残りのアイテムを全部、未読に戻すかしないといけない。Google Reader では、全てのアイテムがごっちゃになって表示されるので、そういう事にわずらわされることはない。Google Reader にも、サブスクリプション・セレクターは用意されているけど、あくまで副次的な機能でしかない。

また、アイテムの並びを自動化できる点も面白い。普通、ユーザーは重要なアイテムから読みたがる。けれど、ブログの世界で、情報は玉石混淆なので、新しい記事ばかり読んでいては、古くて重要な記事を読み飛ばしてしまうかもしれない。アイテムの並びを「auto」にすると、Google Reader が重要そうなアイテムを勝手にピックアックしてくれる。アルゴリズムがどうなってるのか分からないけど、新着アイテムばかり追うよりはましにアイテムが読める。

アイテムを読む時に役に立つのが、キーボード・ショートカット。SPC を押し続けるだけで、アイテムのスクロールと次のアイテムへの移動が出来る。極端な話、SPC キーだけで、全部のアイテムを読むことが出来る。気になる記事があれば、s キーでスターを付けられるし、オリジナルの記事が読みたければ v キーからその記事を別ウィンドウで開くことができる。

これらの機能・特徴を見てみると、Google Reader は、ある一定の文量のアイテムを SPC キーを押すだけで全部読めるように、そして読む順番等を (ユーザーに考えさせるのではなく) 全て機械側で受け持つように設計されているように見受けられる。

そのせいか、要旨やヘッドラインだけしか載っていないフィードを読むには、テンポが悪い。

さて、Google Reader の長所を、あと三つばかり挙げませう。

一つはラベル機能。サブスクリプションとアイテムにラベル (タグ) を貼ることが出来る。ラベルは、一つのサブスクリプション (or アイテム) に対して複数付けられる。これは、カテゴリーにはない利点。例えば、このブログに対して「Blogger」「Google」「Tech」のようなラベルを付けるのもあり。また、ラベル・セレクターを使って、「Official」なラベルを付けたサブスクリプションをまとめ読み、ということも出来る。Google Reader の共有機能は、このラベルを基本に動作する。

もう一つの長所は、Google Reader 本体以外のインターフェースが用意されていること。つまり、モバイル版と Google Personalized Home 用モジュール。モバイル版は、携帯電話から記事を読む時に重宝する。最近、スター機能と unread 機能も追加され、実用上、ほぼ問題がなくなった。Google Personalized Home のモジュールは、Google Reader にアクセスするまでもないけれど、新着記事を確認したい時に便利。これらの機能もラベルを活用して、モバイルで見るサブスクリプションに「mobile」ラベルを貼ったり、特に新着が気になる記事に「hot」ラベルを貼ったりしとくと、より効率的にアイテムを読めるようになる。

最後の一つは、全ての既読アイテムが保存されていること。今あるフィード・リーダーのほとんどは、ユーザーが明示的にアクションを起こさないと、記事を保存することが出来ないと思う。すると、「昔、○○の記事を読んだ気がするけど、保存・ブックマークしていなかった」という失敗も出てくる。でも、Google Reader は違う。記事は全て保存されてるから、探せば必ず見つかる。

問題は、Google Reader に検索機能がないこと。現時点では、膨大な数のアイテムの中から、手で目的のアイテムを探さないといけない。これは、非常に愚かしい。Google Reader チームも、その事は十分分かっていて、Google Group にトピックを立てている。それによると、検索機能は Google Reader のシステムを大幅に変更しないと実装できないので、すぐには対応できないとのこと。「検索」が付けば、全記事保存機能は、かなりの武器になりそう。検索機能には期待してる。

もう一つ。Google Reader はアイテムを古い順に並べ替えられない。これも、システムの設計の問題という。おそらく、保存してある全ての記事を逆順にソートし直す必要があるのがネックなんでせう。

上記二つの問題以外によく取り上げられるのが、一括既読機能がないこと。これもシステムの設計の問題らしい。やはり、全てのアイテムを読むことを前提に、設計されているのかしらん。

他は、上の悪い点一覧に書いた通り。早々に、バグ・フィクスしてくれると嬉しいな。特に、フィードのラベル付けについては、livedoor Reader のように、アイテムを読んでる途中でも、ラベルを変更できるようなインターフェースを希望。

ref

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