2019-09-11 (水) 02:00、Apple はスペシャル・イベントを開き、6 月の WWDC で表示したサービスのローンチ日の告知と新しいデバイスの発表を行なった。
Apple Archade
Apple の提供するサブスクリプション型ゲーム・プラットフォーム Apple Archade は、今秋スタートと予告されていた。
今日のイベントで、そのローンチ日と値段が発表された:
- 2019-09-20 (金) スタート
- 600 円/月 (4.99 ドル/月、ファミリー共有 OK)
最初の 1 か月は無料でサービスが提供される。
Apple TV+
Apple の提供するサブスクリプション型動画配信サービス。Apple 独自の番組がいくつも用意されていることがアナウンスされている。こちらも今秋スタートと予告されていた。
今日のイベントで、そのローンチ日と値段が発表された:
- 2019-11-01 (金) スタート
- 600 円/月 (4.99 ドル/月、ファミリー共有 OK)
新しい iPhone, iPad, mac, Apple TV を買った人には、最初の 1 年間無料で Apple TV+ が提供される。
iPad 第7世代
第 7 世代の iPad が発表された。値段は 34,800 円 (税別、329 ドル) からで、今日から予約開始、2019-09-30 発売開始。主なスペックは次の通り:
- 10.2 Retina ディスプレイ
- A10 Fusion チップ
- Smart Keyboard 対応
- Apple Pencil 対応
- Touch ID (Face ID はサポートしない)
第 7 世代からは Smart Keyboard にも対応する。
Apple watch series 5
Apple watch series 5 が発表された。アルミケース、スチールケースに加えて新しくチタンケースが加わり、セラミックケースが帰ってきた。アルミケースは 42,800 円から、スチールケースは 72,800 円から、チタンケースは 82,800 円から、セラミックケースは 133,800 円から。今日から予約開始、発売は 2019-09-20 (金) から。
OLPO ディスプレイ常時表示
series 4 まで使っていた OLED から変えて、series 5 からは LTPO (Low Temperature Polycrystalline Oxide; 低温ポリシリケン酸化物) ディスプレイを採用する。この新しいディスプレイの採用によって、Apple watch のディスプレイは常時表示に対応する。今までは画面が真っ暗になっていたものが、series 5 からは薄暗くなるだけになる。
気になるのはバッテリー。常時表示に対応した series 5 のバッテリー時間は 18 時間。LTPO というハードウェアの変更に加えて、薄暗くなった時にリフレッシュレートを 60 Hz から 1 Hz に落とすというソフトウェア側の工夫によって、series 4 と変わらないバッテリー時間を実現している。
コンパス・サポート
コンパスが Apple watch に組み込まれる。この変更により、Apple watch のマップアプリで進行方向が分かるようになる。
Health Research アプリ
Apple は今秋 Health Research (健康に関する研究) 用の新アプリを提供する。日本で提供されるかは不明。
これは健康に関する研究機関に対して、自分の健康データを提供して研究を支援するという試み。
Health Research アプリは 3 つの分野のデータを集める:
- 聴覚
- 女性の健康
- 心臓と運動
集められるデータはプライバシーをちゃんと守るようにするとのこと。
iPhone 11 / iPhone 11 Pro / iPhone 11 Pro Max
iPhone 11 が発表された。画面サイズは iPhone XS シリーズと変わらない。iPhone 11 は iPhone XR の後継で 6.1 インチの LED ディスプレイ、iPhone 11 Pro は iPhone XS の後継で 5.8 インチの OLED ディスプレイ、そして iPhone 11 Pro Max は iPhone XS Max の後継で 6.5 インチの OLED ディスプレイ。色は iPhone 11 がパープル、イエロー、グリーン、ブラック、ホワイト、PRODUCT RED の 6 色展開、iPhone Pro がミッドナイトグリーン、シルバー、スペースグレイ、ゴールドの 4 色展開。予約開始は 2019-09-13 (金) 21:00、発売開始は 2019-09-20 (金)。
まずはカメラ。iPhone 11 は夜でも写真を綺麗に撮影できるナイトモードに対応する。全てのカメラが 4K ビデオ撮影をサポート。そしてフロントカメラがスローモーションに対応する。
オーディオは Dolby Atmos をサポート。
チップは順調に進化して A13 Bionic チップに。
さらりとしか言及されていなかったけど、WiFi は 802.11ac から 802.11ax Wi-Fi6 にアップデートされている。あと、イベントの中では触れてなかったと思うんだけど超広帯域チップが新しく追加されている。
iPhone 11
iPhone XR は広角カメラが 1 つだけだったけど、iPhone 11 は超広角と広角の 2 つのカメラを備える。
バッテリーは iPhone XR より 1 時間伸びて、耐水性能が「水深 1 m で最大 30 分」から「水深 2 m で最大 30 分」に向上している。
iPhone 11 Pro
iPhone XS の広角カメラ 1 つ・望遠カメラ 1 つから、iPhone 11 Pro では広角カメラ 1 つ・超広角カメラ 1 つ・望遠カメラ 1 つの 3 カメラへと進化する。
バッテリーは iPhone 11 Pro が iPhone XS より 4 時間、iPhone 11 Pro Max が iPhone XS Max より 5 時間も伸びているという。耐水性能も「水深 2 m で最大 30 分」から「水深 4 m で最大 30 分」に向上している。
ディスプレイはコントラストが 1,000,000:1 から 2,000,000:1 へ、最大輝度が 625 ニトから 800 ニトへ向上。名前も Super Retina HD ディスプレイから Super Retina XDR ディスプレイに変わっている (正直、違いがよく分からないけど)。なお、iPhone 11 Pro では iPhone XS まであった 3D Touch がなくなり触覚タッチに変更されている (iPhone 11 は iPhone XR から既に触覚タッチ)。
あとがき
Apple watch series 5 の常時表示は Apple watch の使い方を大きく変えそうな変更で、一度体験したら series 4 以前には戻れなくなるんじゃないか? あまりに楽しみなので、チタンケースを予約してしまった。
iPhone 11 の進化は主にカメラに集中している。カメラは詳しくないので、そこまで食指が動かない。のだけれども、超広帯域チップとか Wi-Fi 6 対応とか、イベントでは大きく取り上げられなかった進化に興味がひかれる。