2013-02-27 (水)、本日よりアクトインディ株式会社で働き始めた。アクトインディは「子供とお出かけ情報「いこーよ」というウェブサービスを運営している。この「いこーよ」については後日レビューするとして、今日はアクトインディ入社に至るまでの話を書きたい。
退職から就職活動
遡れば 2007 年 4 月、株式会社ケンウッドに入社した。その後、ケンウッドは JVC いわゆる「日本ビクター株式会社」と合併。JVC ケンウッド・ホールディングス株式会社が設立され、そちらに出向した。2010-10-06、ストレスから発症した抑鬱神経症が悪化したため休職。一年の休職期間を使い切る形で退社と相成った。2011-10-06 のこと。2011-10-01 に会社が社名を JVC ケンウッドに変えたばかりだった。ここら辺の詳しい話は、過去記事に書いた。
少し時間を戻して休職の時のこと。休職に入ったとたん、無理が祟ったのか読書好きのぼくが本一冊読めない程に集中力を欠いた。体が言うことをきかなかった。辛い状況は半年くらい続いたかな? そのあと、「まともな生活」レベルまでヨチヨチ歩きで戻っていった。
退職の日。体調はやはり悪かった。けれど社会というのは無情なもので、退職するには退職するで書類を沢山書かなきゃいけない。退職の手続きなんかしたこともないから、何度もケンウッドの人事やら総務やらケンウッド健康保険組合に電話した。
思い出して欲しいのは、JVC ケンウッドが出来たのが、ぼくの退社直前だったこと。中の人達、特に人事やら総務やら健康保険組合はその嵐の中にいた。にもかかわらず、ぼくの電話に対しては、誰一人として嫌がらなかった。誰一人として嫌がらなかった。重要なことなので二度書いた。手続きの混乱ぶりから、相当大変なのだと予想がつくのに、退職していくぼくに対して常に丁寧な対応を取り続けた。ぼくの電話に出てくれた人、そしてその人を後ろで支えてくれた人々に感謝する。尊敬する。適切なタイミングを逃して、彼らへの感謝を書くことができなかったので、ここに記す。
主治医から「働けますよ」のお墨付きが出たのは、2012 年半ばだったか。ハローワーク通いが始まった。ちなみに、主治医のお墨付きに書類ミスがあって、もう一度診断書を書いてもらう羽目になったのはここだけの秘密。
病気ってどうなの?
新しい職業は IT 系に行こうと決めていた。
ハローワークには IT 系の案内が少ないので、ネット系の転職サイトを活用した。
転職するに当たって、心配なことが二つあった。第一に自病の抑鬱神経症。第二に隔週の通院。病院の場所が遠いので、IT 系企業の集まる都心からだと、通院も半日がかりになってしまう。中途採用した人間が隔週で半日休を貰えるものなのか?
そんな不安を抱えていた時、ひょんなきっかけから DeNA の人事の方とランチする機会を得た。色々と話を伺った。勿体ないけれどその話は横に置いて、病気について...
人事の方の答えは明解だった。
- 心を病んでいるなら、それに応じた仕事を回す
- 通院についても、配慮をちゃんとするし、仲間も分かってくれる
追いつめられてた心が解き放たれた。そうか、病気であることをサポートしてくれる会社でないなら、いずれ自分は潰れてしまう。それは自分にとっても会社にとってもマイナスなこと。むしろ、ちゃんと言わなくちゃいけないのか!!
DeNA は残念な結果に終わるんだけど、病気に対する自分のスタンスが作れた。ぼくの職就活動は、DeNA の人事の方の言葉なしにはありえなかった。感謝!!!
実際に活動してみると、ダメな所はダメとちゃんと言ってくれた。驚いたのは、IT 系企業で「心の病」のサポートをすると答えた会社が多かったこと。エントリー・シートだけで落ちた会社の場合は、病気が原因かマッチングが良くなかったのか全然分からなかったけれども。その分を省いたら、全体の半分近くは OK との答えだったんだじゃないかしらん。
そんなわけで、同じ悩みを持っている人には、「背伸び禁物」と伝えたい。
高収入か自分のやりたいことか?
「病気」という悩みがなくなった (ネックであることは変わりないけど) ので、会社選びが楽になった。
ネットを見回り、転職サイトからの提案を色々読んで、アンテナの引っかかった所にアクションを起こしていく。複数の会社を見回していって、気がついたら自分の求めているものが二つあることに気付いた。「高収入であること」「自分のやりたいことに合っていること」。
両方を満たせば万々歳だけど、それほど世の中、甘くない。
で、悩んだ。
ぼくはお金を沢山欲しいの? やりたいことをしたいの?
どっちの優先度が高いの?
・・・
若かったらお金を優先していたかもしれない。
病気をしたから苦労した。
せっかくの二度目のチャンス。自分のやりたいことに力を注ぎたい。
それはぼくの選択。
Wantedly
方針が一つに決まると、自然と一つの転職サイトが浮上した。
Wantedly にはGoogleの中の人が転職したとか、Wantedly はソーシャル・サービスで繋がっている人から会社がお勧めされるとか、とりあえずランチだけでお話しを聞く座が持てる (マッチングが合えば) とか面白い。
応募への敷居の低さ。ベンチャーゆえにマインドのある会社が多いこと。「自分のやりたいこと」と出会えそうな場所だった。
アクトインディはそんな Wantedly で見つけて会社。あれよあれよという間にスルスルッと選考が進んで気がつけば「いつから会社に来ますか?」という言葉が「内定です」よりも先に来た。
他で選考が進まなかったのが嘘のよう。何が原因って分からない。パズルのピースが合う様に決まってしまった。
読者には、アドバイスも出来ない。
強いて言えば、自分の望むこと、自分のスキル、自分と会社の雰囲気のマッチング。これらを明確にして、突きつめると、99 の会社が No と言っても 1 つの会社は Yes! Yes!! Yes!!! と言うんじゃないか。それ位いしか言えない。
あとがき
「心の病があります」とちゃんと言う勇気。
自分の望みを明確にすること。
この二つをちゃんとしたら、沢山の会社に落ちて、一つの会社と巡り合った。
アクトインディの中で、ぼくがどう仕事をするのか。今日 (正確には昨日)、入社したばかりなので書かない。その話はまた後日。