2009-11-30

HTML5 Tech Talk #2 -- Forms 編

告知通り、HTML5 の Tech Talk #2 に参加した。セッションは 2 つ。

  • HTML5 で非常に強力になった Forms の説明
  • HTML5 を使ったデモ・サイトの紹介とソースコード解説

今回は、どちらのセッションもサンプルを見せて、その場で解説を加える形式を取っていた。

この方式。メモを取るには、非常に都合が悪い。話の展開が速くて、メモがついていかない。おまけに、サンプルが面白いものだから、目を奪われ圧倒されてしまう。特に後半のセッションはメモを取るどころじゃなかった (良い意味で)。

というわけで、今回は Forms の話のみをメモ形式で書くに留める。

HTML5 Forms

講演者は、Opera の中の人ダニエル・デイビス氏。自作のウェブ・ページを使って、PowerPoint っぽくプレゼンなさっていた。本エントリーのメモ書きは、このウェブ・ページの補助的解説と思って構わない。

このページには HTML5 Forms のデモが見られるが、Opera 10 でしか動作しない。もし Opera を持っているなら、Opera で見ることをお勧めする。HTML5 Forms については、流石の Safari も Chrome も対応がまだまだらしい。

  • HTML5 Forms はもともと Web Forms 2.0 と呼ばれていた。
  • Web Forms 2.0 の前は XForms Basic と呼ばれていた。
  • XForms Basic の仕様策定は、もともと Opera が進めていたものだった (だから Opera の実装が一番進んでる)
  • HTML5 Forms では input 要素に type 属性が 13 個追加された。

HTML5 Forms Touch and Try Page

Web Forms 2 で healthy living! にスクリーン・ショットのやうなページ (?) がある。ここで「HTML」の部分に HTML のソースコードを入力すると、下の大きなウィンドウに結果がリアル・タイムに表示される。スクリーン・ショットは、13 のうち type="date" を指定したところ。単に input 要素を使っているだけなのに、カレンダーが表示される!! これは是非 Opera を使って遊んで欲しい。

簡単に各項目の説明を書いておく。

<input type="number">
マウスでも数字を入力できるように、右端にピッカーが付く。max 属性・min 属性を追加可能。
<input type="range">
入力欄がシークバーになる。デフォールトでは 0 〜 100。max 属性・min 属性を追加可能。
<input type="url">
URL 入力用であることを表わすアイコンが入力欄左端に現れる
<input type="email">
メール入力用であることを表わすアイコンが入力欄左端に現れる
<input type="date">
日付選択用のカレンダーが現れる
<input type="month">
date と同じ。戻り値が月単位になる
<input type="week">
date と同じ。戻り値が週単位になる
<input type="time">
時間入力用の画面 (「時:分」という形式)
<input type="datetime">
date と time を組み合わせたもの
<input type="datetime-local">
datetime と同じ。時間がローカル時間に対応する。
<input type="search">
未実装
<input type="color">
未実装
<input type="tel">
未実装

あとは落ち穂払い的に箇条書き。

  • HTML5 Forms 対応でないブラウザーでは、普通の空ボックスが表示されるだけなので、どのような入力値をサーバー側が要求しているのかという例 (ex. カレンダーなら「例: 2009-12-15」のようなもの) を書いておくと親切
  • 「autofocus」属性を付けると、ページを開いた時にその input 要素に自動でフォーカスが当たる。
  • 「required」属性を付けると、未入力でのフォーム送信時にエラーが出る。
  • CSS で :invalid { color: red; } と書くと、valid でない入力値が赤色で表示される。ただし、HTML5 Forms 非対応なブラウザーも考遇して、サーバー側での validation は必ずすること。
  • カレンダーが小さい時は、CSS のフォントでサイズを大きくできる。

以上。他にも色んな話が出たけれどメモしきれなかった。

でも、ここに出てきた話題だけでも、Form 作成が随分楽しいことになっていると感じられる。Opera はこれから Forms の拡充よりも (Forms 以外の) HTML5 の仕様を満たす方向に力を入れていく。そして、他のブラウザー (Safari や Firefox) が Forms への対応を深めたら次のアクションを起こしたいと考えているそうな。

ref

今回の Tech Talk で司会進行をなさっていた白石氏のエントリー。各種リンクが揃っている。

2009-11-27

Cerevo Cam 予約開始

ベンチャー企業 CEREVO がカメラ Cerevo Cam を発表した。CEREVO はネット家電系のベンチャー企業で、Cerevo Cam が製品第一号となる。もともと大手の家電メーカーにいた何人かが、大きな企業ではスピードの早いネットの世界で面白い商品は作れない! と会社を飛び出したものが始まりと聞いている。

会社自体が出来たのは一年も前のことで、開発の情報がブログに流れてはぼくの期待を呼んでいた。8 月にあった WISH2009 というイベントでも、唯一家電商品を持って来て気を吐いていた。

Cerevo Cam

Cerevo Cam はデジカメの一つ。いわゆる「コンパクト・デジカメ (一眼デジカメの下ね)」と「携帯電話のカメラ」の隙間を埋める商品だとぼくは考えている。

それはスペックだけを言っているのではない。確かにスペックは、コンパクト・デジカメと携帯の間くらいのもの。

  • 120 x 60 x 16 (mm), 117 (g)
  • 900 万画素 CMOS センサー
  • 2.4 inch TFT 液晶
  • パンフォーカス
  • 画質モード: VGA、4M、9M
  • 発光モード: 自動・強制・禁止
  • 充電時間: 約 2 時間 (AC アダプター)
  • Wi-Fi 対応 (802.11 b/g/n)

スペックだけを見ると、どっちつかずとも言える。しかし、スペックで Cerevo Cam の魅力は語れない。

ネット融合する Cerevo Cam

Cerevo Cam は、独自のウェブ・サービス Cerevo Life とのセットになっている。これが Cerevo Cam の魅力。

無線 LAN が入っている家庭限定になってしまうけれども、Cerevo Cam は、撮った写真を自動で Cerevo Life に自動転送してくれる。Cerevo Life では、ウェブ・サービスらしく各種写真共有サイトや Twitter との連携が可能になっている。ウェブ・サービスを家電製品とセットにさせて、商品自体の可能性を広げていこうというのが Cerevo の真骨頂。

Cerevo 側は、撮った写真をネット共有するのに PC 要らずだとか、撮った写真はユーザーが何もしなくても Cerevo Life にアップロードされる、とか便利性を説いているけれども、それはリップサービスのやうなものでせう。「バッテリーが切れそうになったら、Email でお知らせ」と小さく書かれているサービス。かういふ痒い所に手が届くやうなサービスを提供してくれるところがウェブ・サービスの良い所。少しずつでもサービスが進化することを期待させてくれるところにこそ未来がある。

裏を返せば、Cerevo Life がユーザーに満足なサービスを提供しなければ、Cerevo Cam は面白くないと思う。

といふわけで、新し物好きのぼくは予約注文してしまったのだった。定価 19,999 円 (税込・送料別)。今ならセールで 19,499 円。

オーディオ・メーカー老舗 Luxman、Twitter の公式アカウントを持つ

国内オーディオ・メーカーの老舗に Luxman という会社・ブランドがある。

その Luxman が Twitter の公式アカウントを持った。アカウント名は @luxman_japan

オーディオ・メーカー ラックスマン

ラックスマンの創業は 1925 年。真空管の時代からアンプを作っていた。今もアンプ・メーカーとしては国内有数のハイエンド・メーカー。最近は CD プレーヤーの評価も非常に高い (そして値段もとてもお高い)。

オーディオというやつは電気を使ってスピーカーを駆動し、音を鳴らす。だから、良いオーディオを目指すものは、電気的なノイズを嫌う。さういふノイズは、スピーカーから音を出す時に、音の明瞭感や表現力の低下に繋がるから。だから、ハイエンドを目指すオーディオ・メーカーは機能過多なものを出さない。シンプルな構成に留めて、なるべく純粋に「音」を守ろうとする。

それは最近の iPod や iTunes を代表するオーディオ・シーンと相反する世界とも言える。それらは電子部品のかたまりみたいなものだから。そのせいか、オーディオ・メーカーは生粋になればなるほど IT から疎くなっている気がする。

そんな中、Luxman は Twitter といふネットの先端に入って来た。国内オーディオ・メーカーとしては初の試みではないか。これは、Google のやうなネットのエッジにいる会社が公式アカウントを持つのとは意味が違う。

このところ、とみに願うのは、ハイエンド・オーディオと PC の融合。もっと PC から良い音が聞けたら、もっと音楽は楽しくなるはず。そういう動きは始まっている。でも、まだまだとても小さい。だから、Luxman が Twitter でツイートすることに、大きな期待を寄せている。オーディオ業界全体が、もっとネットに目を向けることに。ネットの中の人が少しでも、ハイエンド・オーディオに気付いてくれることに、なればいいと思う。

Luxman の試みは小さな歩み。このエントリーが少しでも応援になることを願う。

2009-11-19

MsysGit で ssh のパスフレーズがパーミッション・エラーで使えない不具合 続報

MsysGit 付属の GIT BASH で ssh の passphrase を使おうとするとエラーになる。この不具合について、Windows の環境変数「CYGWIN」を削除するとよいとのエントリーを一か月程前に書いた。

この件について、追加情報を見つけた。

せっかくなので訳しておく。

Cygwin can emulate more Unix-like file permissions but it is not enabled by default. One has to add "ntea" to CYGWIN variable in the cygwin.bat file in the cygwin root directory, which tends to be C:\cygwin. For example I have:

set CYGWIN=tty ntea

in C:\cygwin\cygwin.bat With this, "chmod 0600 .id_rsa" works as in Unix. ssh stopped complaining and I could ssh w/o entering a password. Happy ending.

(訳) Cygwin は Unix に似たファイル・パーミッションを (Windows において) エミュレートできますが、デフォールトではその機能がオフになっています。そこで、「ntea」という値を CYGWIN 変数に追加しましょう。これは cygwin のルート・ディレクトリーにある cygwin.bat ファイルに書けば良いです。cygwin のルート・ディレクトリーは通は c:\cygwin に設定されているでしょう。例えば、私は C:\cygwin\cygwin.bat に次のように設定しました。

set CYGWIN=tty ntea

この設定を入れると、「chmod 0600 .id_rsa」が Unix と同じように動きました。ssh は文句を言う (警告を出す) ことがなくなり、パスワードなしで私はログインできるようになりました。ハッピー・エンディング

やはり、環境変数 CYGWIN の ntea という値がキモみたい。GIT BASH で、同じやうに環境変数「CYGWIN」の設定をすればいいのかどうかは試してない。とりあえず、ntea が何なのかが分かった。少しモヤモヤがなくなった気分。

LinkedIn が Twitter と連携

SNS の LinkedInTwitter と連携するやうになった。主な機能は次の 3 つ。

  • LinkedIn のプロフィール・ページに Twitter へのリンクが表示される
  • Twitter のツイートが、LinkedIn のステータス (プロフィール・ページにある) にも表示される
  • LinkedIn の jobs, news その他 が Twitter と共有される (?)

設定方法

LinkedIn からメールを受け取る設定にしていたら、「New! Add your Twitter account to LinkedIn.」というメールが届いているはず。そのメールを開いて、「Get Started」ボタンを押す。

Account & Settings ページが開くので、「Add your Twitter account」リンクをクリック。

LinkedIn Setting Start Page

Twitter のページに遷移して、LinkedIn との連携を許可するか質問される。「許可する」ボタンをクリック。

Twitter Setting

再び LinkedIn の Account & Settings ページが開く。今度は、Twitter 用の設定項目が表示されている。一つ目の設定は、Twitter アカウントの確認。複数アカウントを持っていたら、ここで追加も出来る。二つ目は、その Twitter アカウントをプロフィール・ページに表示するか否かの設定。デフォールトでは「Yes」になっている。三つ目は Twitter のツイートを、LinkedIn の status として表示するか否かの設定。デフォールトでは、「#in」タグの付いたツイートしか LinkedIn の status には表示されない。ぼくは「Yes, share all tweets」にチェックを入れ、全てのツイートを LinkedIn に表示させるやうにしてしまった。

LinkedIn - Settings

これでお終い。良ければ「Save」ボタンを押す。

あとがき

最近は Twitter のやうな一言コメントを表示できる SNS が増えてきた。昔は、人と繋がる場として SNS がぼくの中で大きかったから、そういう一言コメントも少しは書いてた。でも、今、人と繋がる場は Twitter に変わってしまった。もう SNS を訪ねることも少なくなった。当然、一言コメントの欄も全く更新しなくなった。

こういう風に、Twitter と連携してくれると、ぼくは楽になる。一言コメントを書きに行く手間はなくなるし、SNS をまだ使ってる人達は、ぼくの最新状況を知ることが出来るのだから。

LinkedIn と Twitter との連携は、そういう意味で大歓迎。

2009-11-17

Esoteric X-1s を買った

Esoteric の X-1s を買った。1991 年発表の CD プレーヤー。当時の定価 490,000 円 (税別: 当時の税率は 3% なので税込だと 504,700 円)。店頭で中古品として置かれていた。当に一期一会。

購入に当たって、他の購入候補との比較試聴を行なった。購入候補については過去記事をどうぞ:

今回の比較試聴は、18 年も前の高級 CD プレーヤーは現在の CD プレーヤーに勝るものなのか? 現在の CD プレーヤーにすると、どのレベルに位置するものなのか? そういったことを確かめるのが目的。

結論を先に書く。

  • X-1s の能力 (解像度、音場の広がり etc.) は、現在の同価格帯には及ばない。定価 30 万円台の CD プレーヤーとほぼ同等か。。。
  • X-1s の音作りは自然で、無理にどこかを伸ばそうという発想がない。良い意味での「高級機」らしさがあった

ここ 20 年間でのデジタル技術の進化は素晴らしい。技術だけで言うなら 30 万円台で昔の 50 万円代とほぼ同等の能力が手に入る気がした。けれど、50 万円台の音作りの「自然さ」は、昔も今も変わらないように思う。

試聴機器、その他

試聴は、オーディオスクェア 相模原店で行なった。

試聴機器は、アンプに LUXMAN L-550AII を、スピーカーに Sonus faber の Minima Vintage を使った。

LUXMAN L-550AII 純A級プリメインアンプ L550A2 [241,999 円]
LUXMAN L-550AII 純A級プリメインアンプ L550A2

試聴には、モーツァルトのレクイエムから、4 曲目「怒りの日」全曲と続く 5 曲目「奇しきラッパの響き」のソプラノが歌い終わるところまでを使った。

比較試聴 その一

CD は、サー・ロジャー・ノリントン指揮ロンドン・クラシカル・プレーヤーズによるモーツァルトのレクイエム。

モーツァルト:レクイエム(ドルース版)
モーツァルト
モーツァルト:レクイエム(ドルース版)
曲名リスト
1. フリーメーソンのための葬送行進曲K.477(479a)
2. レクイエム ニ短調K.626(ドルース版)
3. モテット「アヴェ・ヴェルム・コルプス」K.618

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CEC CDプレイヤー(シルバー) CD3800-SL [69,300 → 52,000 円]
CEC CDプレイヤー(シルバー) CD3800-SL

まずは、ぼくが今使っている CEC CD3300R に最も近いモデルを試聴。

最初にこれだけを聞くと、音場が広く奥行きはまあまあ。音楽は雄大に鳴るものの、解像度が低めに感じる程度。

店頭にあった本来の本命その一。本命その二の ATOLL は、店頭展示がなかった。

CEC と比べて音場が左右・奥へと広がる。何より楽器と楽器の分離感 (楽器のセパレーション) の度合いが高い。

やはり元本命なだけあって、圧倒的。

  • Esoteric X-1s (本命)

Myryad よりも更に音場が広がった。左右にはより広く。奥へはもっともっと深く音場が広がる。X-1s を聞くと、「今まで聞いていた音は窮屈だった」と感じるほど。音像定位が半端なく、あるべき所にあるべき楽器の音がピシリと存在する。全体的に「自然」! 変に力が入っていない。

X-1s を聞いた後、Myryad に戻してもう一度聞く。響きが強く、熱い。音像は前に出てくる。この響きの「強さ・熱さ」が、無理して「音を作っている」感に思われた。

Myryad から再び X-1s に戻す。音場が左右前後に広がるのを強く感じた。

この時点で、10 万円台の CD プレーヤーはぼくの中で消えた。この音を聞いてしまうと、もう戻れない。

あとは、X-1s が今の高級機でどの程度のものかを見定める。というのは、本来、来年の年末に 50 万円台の CD プレーヤーを買うつもりだったから。20 年前の 50 万円を買ったからといって、今の 50 万円と同レベルと思ってていいの? 今の CD プレーヤーならいくら位いのレベルなの? 40 万円台? 30 万円台? それによって、次に買う CD プレーヤーを「(当初の予定通り) 来年の年末に 50 万円台で狙う」べきなのか、「もう少し時間をかけてお金を貯めて、更に上の機種を狙う」のか、方針が変わる。

エソテリック SACD/CDプレーヤー X-05 [428,400 円]
エソテリック SACD/CDプレーヤー X-05

約 20 年前の 50 万円台と、現在の 50 万円台の比較。上には実売価格で 43 万円と書いてあるけど、定価は 504,000 円で丁度 X-1s と同価格帯に当たる。

X-1s と比べて、音の自然さはそのままに、定位が明確に、解像度が高く、そしてアタック感が正確になった。20 年の進化ははっきりと目に見えた。

LUXMAN D-06 SACD/CDプレーヤー ラックスマン [420,000 円]
LUXMAN D-06 SACD/CDプレーヤー ラックスマン

こちらも実売 42 万円と書いてあるけど、定価は 525,000 円。X-1s と同価格帯。

X-05 と比べると、響きが乗る。音が前に出てくるようになって、自然さよりも熱さを感じた。音場も十分広い。もっと書けば、X-05 ほどではないけれど、X-1s よりは広い。

X-05 と D-06 を聞いて思うのは、今の 50 万円台は、X-1s よりも能力が一段高いということ。この後 X-1s に戻してみたところ、明らかに解像度が下がり、音場が狭くなったのを感じた。更に Myryad まで戻して聞くと、これは窮屈の極みだった。

比較試聴 その二

CD は、ミシェル・コルボ指揮ローザンヌ声楽・器楽アンサンブルによるモーツァルトのレクイエム。ノリントンの録音に比べて残響成分が多めで (録音場所が教会だからかな)、合唱団がより奥に配置されているのが顕著に分かるディスク。たまたま持って来ていたので、こちらのディスクでも比較試聴を行なった。

Mozart - Requiem / Fauré - Requiem, Messe basse, Cantique de Jean Racine
Mozart - Requiem / Fauré - Requiem, Messe basse, Cantique de Jean Racine

ホール感が出て、解像度も高く感じる。

Myryad に比べて、解像度がかなり高く、奥行きの表現力・音像定位の明確さに秀でる。ただし楽器の分離感では、Myryiad の方が高く感じた。

10 万円台では、Myryad, Soulnote, ATOLL のどれかで決まりでしょ? という感さえある。まあ、ぼくの個人的な好みだけど。

  • Esoteric X-1s (本命)

「自然」の一言。X-1s が 「10 万円台のプレーヤーは『音作り』をしていますね」、と諭しているかのように思えた。具体的な違いは、ノリントンの CD と同じ。コルボの CD の方が、違いがより分かり易かったかも。

エソテリック SACD/CDプレーヤー X-05 [428,400 円]
エソテリック SACD/CDプレーヤー X-05

X-1s に比べて音のエッジが立つ。解像度も高い。

マランツ リファレンスSACDプレーヤー SA-13S2 [229,800 円]

音場は広く、特に全体のバランスが良い。どんな音楽ソースでも合いそう。ただし、音を作っている感を感じた。これが 50 万円台との差なのかな。

X-1s に戻してみると、響きが増した。また、音作りがより自然に感じた。今回、試聴した中では、X-1s と技術的に一番近い所にあった機種かもしれない。

あとがき

10 万円台の CD プレーヤーを買おうと、20 種近い CD プレーヤーを聞き比べた。10 万円を少し下回るエントリー機も聞いた。50 万近い高級機も聞いた。一番の好みは、42 万円する Esoteric の X-05 だった。現実を見るとフランスの ATOLL かイギリスの MYRYAD が本命だった。

そんなある日、オーディオ・ショップに行って目を疑った。

Esoteric の CD プレーヤーが中古で出ていた。

X-1s だった。

価格は破格の 88,000 円。

ATOLL も MYRYAD も吹っ飛んだ。

来年末に 50 万円台の CD プレーヤーを買うつもりだったけれど、その必要はなくなったと実感している。次に CD プレーヤーを買うとしたら、その上を狙う。良い買い物をした。

蛇足

家に X-1s を導入したら、使ってる XLR ケーブルが気になり始めた。このケーブル、ノイマンのマイク用ケーブルにノイトリックの端子を使って自作したものなのだけど、帯域が狭い。今までの CEC CD3300R では気にもならなかったのだけど、X-1s の高品質さがその不足分を明らかにしてしまった。高域が出ない、低域が出ない、とぼくを苦しめる。

2009-11-16

Blogger NavBar の「次のブログ」機能が進化した

Blogger の NavBar には「次のブログ (Next Blog)」というリンクがある。今まで、このリンクは踏むとどこへ跳ばされるか分からない異次元への扉のやうなものだった。このたび、仕様が変更されて「今、見ているブログと似ているブログへのリンク」へと進化した。

Blogger - Next Blog

本家ブログによると、この進化版「次のブログ」は 2 つの特徴がある。

  1. リンク先は、今見ているブログと同様のコンテンツを持つブログ
  2. リンク先の言語は、基本、同じ言語 (スペイン語のブログを読んでいたら、スペイン語のブログに跳ぶ)

試してみたよ

この進化版。明らかに以前のものよりは良くなっている。けれど、実用になるかというともう一押しかな。

今までは「次のブログ」を押しても、英語のブログしか表示されなかった (英語で書かれたブログが多いから)。でも今度の「次のブログ」は英語のブログは表示しない。その代わり、中国語と日本語の区別が出来ていないらしい。試してみたところ、3 回に 1 回は中国語のページに飛ばされてしまった。

まあ、中国語のページに飛ばされた時は、ブラウザーの戻るボタンで戻ってやり直せばいいだけのこと。知らないブログと出会える機会は確実に増えた。閑があれば、ワン・クリックしてもいいかもしれない。

2009-11-14

Amazon から Twitter へアフィリエイト・リンクを張れるようになった

Amazon ツールバーに「Twitter で共有」というボタンを付いた。

Amazon - Twitter Link

このボタンを押すと、Twitter のホームに飛んで、今まで見ていた Amazon の商品ページのタイトルとリンクを追加してくれる。そして、このリンクが Amazon のアフィリエイト・リンクに自動的になってくれているという仕組み。

Amazon の説明をそのまま引用してみる。

Twitter で共有 – このメニューをクリックすると、新しいウィンドウが開き、あなたが開いている Amazon.co.jp のページへのリンクを、Twitter に直接投稿できます。Twitterアカウントログイン後に表示される「いまなにしてる?」というメッセージウィンドウには、お持ちのアソシエイトIDを含んだ短縮 URLと「ツイート」が自動的に入力されるので、あなたは「投稿」ボタンをクリックするだけ。「ツイート」をカスタマイズしたい場合は、ご自身での編集も可能です。

Amazon アソシエイト(アフィリエイト) より引用

一つ試してみる

最近気になるマイルス・デイビスのコンプリート・アルバム・コレクションのページで実演してみる。

The Complete Columbia Album Collection

まずは商品ページを開く。

「Twitter で共有ボタン」をクリック。Twitter の「ホーム」へと飛ばされ、次の文言が勝手に入力される。

Miles Davis (CD - Nov 23, 2... の 'The Complete Columbia Album Collection' を Amazon でチェック! http://bit.ly/ZHp55

これで OK なら、そのまま「投稿」ボタンを押す。文言が気に入らなければ手で修正する。

良い点は、長すぎる情報は自動的にぶった切られる点 (タイトルは全部残ってるみたい)。あと、短縮 URL に自動変換される点かな。

嫌な点は、「〜を Amazon でチェック!」といかにもアフィリエイトな文言が付くところ。公式ページには「ツイートをカスタマイズしたい場合は、ご自身での編集も可能です」とあるけれど、これは、本当に自分の手で編集しないといけないみたいね。定形文をこちらが用意できると嬉しいんだけどな。

背景的なおはなし

Amazon と Twitter の関係については、「短縮リンクは NG」とか、「Amazon へのリンクと明示が必要」とか色々と制限があったらしい。

今回の機能は、おそらく Amazon 社内でもいろいろゴタゴタした末での結論なのでせう。

あとがき

Amazon のページを見ていて、「あ、この本欲しい」とかツイートしたくなる時がよくある。今回の機能は、その便宜を図ってくれるものとして、とてもありがたい。将来は、もう少し細かくユーザーに定形文をカスタマイズさせてくれることを願う。

クロネコを扱ってるコンビニなら、とりあえずセブン・イレブン

AMN による DoCoMo HT-03A モニター・キャンペーンの期日は昨日だった。今日、返送の手配を行なった。AMN は親切にもクロネコ・ヤマトの返送用送り状 (着払) を付けてくれていた (ありがとう!)。

さて、クロネコ・ヤマトを扱ってるコンビニってどこだらう。普段気にもとめないので調べてみた。

どうやら全店で取り扱っているコンビニと、そうでないコンビニがあるらしい。

全店で取り扱うコンビニ

  • セブン・イレブン
  • スリーエフ
  • オダキュー OX

地域限定で、全店で取り扱うコンビニ

これはその地域にしかないコンビニなのかしらん?

  • ココストア (宮城県・関東地区・中部地区・関西地区・中国地区・四国地区・九州地区)
  • エブリワン (九州地区・沖縄県)
  • リトルスター (東北地区)
  • アップルマート (東京都・神奈川県)
  • アンスリー (南海電鉄駅構内)
  • リックス (北陸地区)
  • サンシズカ (下関市内)
  • オレンジ BOX (福井県)
  • アズナス (阪急電鉄・阪神電車沿線)

一部店舗で取り扱っていないコンビニ

  • ファミリーマート
  • ポプラ
  • 生活彩家
  • くらしハウス
  • スリーエイト

あとがき

ここに挙げたコンビニは、2009-11-14 現在のもの。ヤマト運輸との取り扱いを始めるコンビニもあれば、やめるコンビニもあると思う。とりあえず、参考までにどうぞ。

ちなみに、ぼくの家に一番近いローソンと am/pm はクロネコさん扱ってないのね〜 (泣)

ref

Ubuntu 9.10 アップグレード後にやったこと

Ubuntu のバージョンを 9.04 から 9.10 にアップグレードした。アップグレード方法は、前回と同じくアップデート・マネージャから行なった。やり方は割合。旧エントリーを参照のこと。

9.10 にバージョンを上げて、いくつか不都合があったので修正点をまとめておく。

日本語

Japanese Team のパッケージ・レポジトリを追加した

$ wget -q https://www.ubuntulinux.jp/ubuntu-ja-archive-keyring.gpg -O- | sudo apt-key add -
$ wget -q https://www.ubuntulinux.jp/ubuntu-jp-ppa-keyring.gpg -O- | sudo apt-key add -
$ sudo wget https://www.ubuntulinux.jp/sources.list.d/karmic.list -O /etc/apt/sources.list.d/ubuntu-ja.list
$ sudo apt-get update 
$ sudo apt-get upgrade
$ sudo apt-get install ubuntu-desktop-ja

日本語入力

入力メソッドのデフォールトが 9.10 から IBus に変わった。使い勝手が悪かったので、使い慣れた SCIM に戻した。

  • メニューから「システム > システム管理 > 言語サポート」を開く
  • 「キーボード入力に使う IM システム」を「scim-bridge」に変更する

念のため再ログインすると、日本語が SCIM で使えるようなった。

Google Chrome 再インストール

アップグレードの際に、サードパーティーのリポジトリーは止められていると思われるので、もう一度リポジトリーを追加したい。Linux 版は Google Chrome を dpkg -i でインストールするだけで、更新リポジトリーが自動追加される。

deb パッケージをダウンロードしてインストールする。

$ sudo dpkg -i google-chrome-unstable_current_i386.deb

ref

ウィンドウの起ち上がり

アプリを起動すると、ウィンドウが半分位い起ち上がって、そこで止まってしまう現象に遭遇した。Alt + TAB でアクティブ・ウィンドウを動かしてやると、ちゃんとウィンドウが現れたけれど、使い勝手悪いことこの上ない。特に大きめなウィンドウで起動するアプリでよく起きた。

グラフィック回りが怪しいとにらんで対策したものの、解決策になっているのかどうか分からない。一応、症状は改善された。ただし、完璧かと言われると自信ない。

$ sudo nvidia-settings
  • X Server Display Configuration を開く
  • Display の Resolution を 1600x1200 に、Refresh Rate を Auto に変更
  • Apply
  • Save to X Configuration File
  • 終了

昔は refresh rate を 60 Hz で使っていたのだけど、Auto の設定では 85 Hz に設定されていた。この refresh rate が悪さをしていたのかなぁ?

あとがき

日本語入力と画面周りは、OS のアップグレードの度に気を使う。今回はダブルで不具合が起きたのでまいった。ほかにもちらほら気に入らない所があるので、修正方法が分かり次第エントリーにしていくつもり。

2009-11-13

Google Latitude の新機能 --- History と Alert

Google Latitude に新機能が 2 つ追加された。History (ロケーション履歴) 機能と Alert (ロケーション・アラート) 機能の 2 つ。

Location History

Location History は、Google Latitude でトラッキングした「場所」の履歴を保存してくれる機能。履歴は全て (または一部) をいつでも削除可能。HT-03A の GPS は、時々バングラディッシュやシンガポールにぼくを跳ばしてくれるので、この「履歴一部削除機能」はありがたい。

Location History 機能はデフォールトでは OFF になっている。ON にするには、次のページから「設定」で「ロケーション履歴を有効にする」ボタンを押す。

保存されたロケーション履歴は、上記ページの設定画面隣にあるリンク「履歴の表示と管理」から見ることができる。ご覧の通り、Google Maps 上に履歴がピン表示される。

Google Latitude - History

使い方は、Google Maps を使ってる人なら直勘的に分かるでせう。

ロケーション履歴を消すには、その場所をクリックしてポップアップを表示させ、「履歴から削除する」を選択する。

「KML にエクスポート」を使えば、履歴を Google Earth で閲覧可能。

最後に一つ。地図右上に青い右三角がある。これは「再生ボタン」で、履歴情報をコマ送りで再生してくれる。見てるととても楽しい。旅行の後で、是非試したい。

Location Alert

Location Alert は、Google Latitude 内の友人が近くにいる時、メールや SMS でお知らせしてくれる機能。

Location Alert 機能もデフォールトで OFF になっている。ON にするには、次のページから「設定」で「有効」にするボタンを押す。これには二種類あって、「アラートのみを有効」にするものと、「アラートと履歴機能の両方を有効」にするものがある。

「アラート」だけを有効にしていると、友達が近くにいると無差別に「アラート」が飛んで来る。

「アラート」に加えて「履歴」も ON にしていると、状況が変わる。履歴情報から Google が勝手に判断して、「いつもいる時間・場所」ではアラートが飛ばないやうになる。この機能のおかげで、自宅に帰ったら家族全員のアラートを受け取るとか、会社に行ったら同僚全員のアラートを受け取る。なんてことがなくなる。だけど、家でも会社でもない「いつもはいない場所」(例えば映画館やレストラン) でお互いが近くにいたらアラートが飛ぶ。また、「いつもいる場所」でも「いつもはいない時間」にお互いが近くにいたらアラートが飛ぶ。残業しな人が残ってたら気付くのかな? 休日出勤日に、休日出勤してる同僚が分かったりすると面白いけど、そこまでやってくれるのかしらん?

通知方法には「メール」と「SMS」と書いたけど、ぼくは SMS の設定が出来なかった。日本の iPhone は対応していないのかもしれない。誰か成功したら、やり方教えて下さい。

その他

「公開ロケーション・バッジ」とか「Google Talk 連携」なんかもあるけれど割合。

あとがき

この Google Latitude の履歴機能。一日使ってみただけだけど、とても面白い。履歴を取るタイミングが大雑把なんだけど、それでも自分が何時何処にいたのかがよく分かる。

面白さを補強しているのは、Android 端末の HT-03A に違いない。HT-03A で Latitude 機能を ON にしておくと、適当なタイミングでネット上に現在地を送信する。Latitude の履歴を見てみると、これがまた動きの大きい時は小刻みに (5 分位い?)、動きの小さい時は大きく刻んで (30 分位い) いるのが分かる。

この HT-03A。モニター製品で利用期間が今日までときている。まるでワナのよう。

iPhone の Latitude では GPS 情報通知が自動でない。だから、きっとこれほど楽しくはならないでせう。Apple は一刻も早く、デフォールト・アプリの「マップ」(これは Google Maps を使ってる) を Latitude させるべき! というか、して下さい。

OpenWnn フリック対応版が使えなくなった時の対処法

Android でも iPhone のやうにフリック入力が出来ることで大絶賛の「OpenWnn フリック対応版」。

これが、何の拍子か元の iWnn に戻ってしまうことがある。設定を見直しても「OpenWnn フリック対応」にチェックが入っているのに、入力画面はフリックにならない。通知バーには iWnn を使っている印「あ」が表示される。

一度、フリックに慣れた者はその呪縛から解放されず、iWnn の携帯電話な入力方法にとまどうばかり。検索して解決策を探ろうにも、日本語が入力出来ないもどかしさを味わう。

ぼくもその一人だった。

こんな時、一番楽なのは、隣の人に聞くことだったりする :p

IME の変更

これは、「OpenWnn フリック対応版」が利用可能になっているけれど、IME として iWnn が設定されていることによる。なので、IME の変更をしてあげればいい。

  1. テキストボックスを長押し
  2. 「テキストを編集」というポップアップ画面が現れるので「入力方法」をタップ
  3. 「OpenWnn フリック対応」にチェックを入れる

これで、OpenWnn の生活に戻れる。一安心。

Twidroid が Twitter の List に対応した

先日、twitter に List という新機能が加わった。この機能の骨子は

  • twitter アカウントのグループ化 (List) ができる。。。いわゆるマイ・リストを作れる
  • マイリストは複数個作れる
  • 他人のマイリストを follow することが出来る
  • 自分が他人のリストに含まれたら、そのリストを知ることができる

といったもの。マイリストに登録した twitter アカウントのツイートは、自分のタイムラインには現れない。そこはマイリストを見に行く必要がある。

このリスト機能の活用例としては...

  • TL に流れるには多すぎるニュース系のアカウントをとりあえず避難させる
  • @tunakko_/who-i-met」や「@lilyfanjp/ht03a-monitors」のようにフォローしている人をカテゴライズして回りの人に知らせる

などが挙げられる。

最大の難点は、このリスト機能。ウェブ版の Twitter しか対応していなくて、対応している携帯アプリがないことだった。

Twidroid がリストに対応

Android の Twitter クライアント・アプリ「Twidroid」が、このリスト機能に対応した。メジャーな Twitter クライアントでは、一番乗りではないかと思う。

ただし、かなり階層深く探さないとリストを見ることが出来ない。その深さは、既にバグの領域にあるといっても過言ではないかもしれない。そんなわけで、簡単な説明を書いてみる。次のバージョンでは、UI が改善されることを期待しつつ。

自分のマイリストを見る

  1. Twidroid を起動する
  2. 「MENU」キーを押して「Profile」を選ぶ
  3. プロファイル画面で「MENU」キーを押して、「View Users Lists」を選ぶ
  4. 「View List Timeline」というポップアップが現れて、自分のリスト一覧が表示されるので、見たいリストを選択する

さあ、マイリストが見れたはず。

フォローしているリストを見る

List 機能の面白いところは、他人が作った List を follow できること。では、そのフォローした他人の List を見てみませう。こちらは簡単。

  1. Twidroid を起動する
  2. 「MENU」キーを押して「その他 > View Lists」を選択する
  3. 「View List Timeline」というポップアップが現れて、follow しているリスト一覧が表示されるので、見たいリストを選択する
  1. 上の手順を追って、何でもいいから自分のリストを表示する
  2. 「MENU」キーを押して、「View Lists」を選択する
  3. 「View List Timeline」というポップアップが現れて、follow しているリスト一覧が表示されるので、見たいリストを選択する

あとがき

リスト対応のアプリが、iPhone ではなく Android から出た。これは、アプリ・リリースに審査のいる iPhone アプリと審査の要らない Android アプリの差かもしれない。

審査がないことを全面肯定するわけではないけれど、「ベータでもとりあえずリリース」な Google らしさを、Android アプリのリリースにも感じる気がする。

2009-11-12

ぼくの HT-03A の待ち受け画面

モニター・キャンペーンを実施している AMN から、HT-03A の待ち受け画面をよければスクリーン・ショット撮って欲しいという話が飛びこんで来たのは 1 か月位い前のこと。

スクリーン・ショットを撮るアプリを手に入れ損ねて、エントリーを書くのを躊躇していたのだけど、もうモニター期間も終わるので書いてみる。スクリーン・ショットは iPhone で撮ったので、かなり粗い。申し訳ない。

センター画面

Center 一番よく使うものを置いている。

つまり、「時計ガジェット」「ブラウザー」「TwitterRide (Twitter クライアント)」「Google マップス (+ Latitude)」「カメラ」「マーケット」。これに「ADC2 (Android Developers Challenge」も追加中。

左画面

Left 電源管理用のウィジェットと、フォルダーを 2 つ。

一つ目のフォルダー名は「Google」。Google 関連のアプリやウェブ・ページのリンクを入れてある。具体的には「カレンダー」「Gmail」「Picasa」「Google Calenar (Web 版)」「Google Docs」「gReader」「Google Wave」。

メールとカレンダーの利用率は低くないけれど、Android の 通知機能が優れていてわざわざアプリを起動することがない。

二つ目のフォルダー名は「local」。ローカル検索系のアプリを入れている。具体的には「乗換案内」「Places Diretory」「クーポンマップ」の 3 つ。

右画面

Right 電話関連のアイコンを 2 つ。「スター付き」と「電話」の二つだけ。HT-03A で電話をかけることはないので、ほとんど倉庫状態。

その他のアプリ

アプリ一覧からアプリを起動している。また「クイック検索ボックス」からアプリ検索も可能なので、わざわざホームに置くといふことはしていない。

アプリの数が増えたら、ランチャー系のアプリとか入れるかもしれない。でも、なるべくホームはすっきりさせたい派なので、これ以上にカスタマイズすることはないと思う。

HT-03A の不満に思うところ

2009-10-24、HT-03A モニター参加者の懇親会があった。その席で、「HT-03A で不満に思うところもあると思います。それもエントリーにして下さいよ」という言葉を頂いた。

そういふわけで、1 か月ちょっと HT-03A を使って見て不満に思ったことを書いてみる。

文字入力

画面端の反応が悪い。キーボード入力するなら、「a」や「q」といった文字でボタンを押したつもりが弁力されていなかったということがよくあった。

ただ、この不具合はバージョンが 1.6 に上がったあたりで感じなくなった。使い慣れて気にならなくなったのか、バージョン 1.6 でこの不具合が修正されたのかは不明。

バックキー

バックキーの位置が慣れない。右側にあるのがいけないような。

アプリを使っていてよく使うキーは、「MENU」「バック」「ホーム」の三つのボタンなのだけど、その位置感覚に慣れなかった。じゃあ何処に「バック」があれば良いの? とも思うのだけど、よい解答がない。最初の Android 端末 G1 のやうに、中央下にメニュー、その両脇に「バック」と「ホーム」の方が良かったりと思ってみたりもして。

勝手に電話がかかる

ポケットの中に入れていると、何かのはずみで電話をかけてしまうことがあった。モニター期間約 1 か月半の間で、4 回。

再現方法を確定できないので強くは言えないけれど、ポケットに一緒に入れてる鍵や何かが HT-03A のハードキーを押して、それがたまたまリダイヤルか何かになってしまったんだと思う (HT-03A のキーロック解除は「MENU」キーの二度押しで出来てしまう)

回避方法は、スクリーンでロック解除 (iPhone がやってるやつね) を設定すること。Android のスクリーン・ロック解除も何気に簡単なので、設定しておく方が吉かも。

メモリーが少ない

メモリーが少なすぎて、複数のアプリを起ち上げると不安定になりやすい。せめて 256 MB。できれば倍の 512 MB 欲しい。

昔、Windows 95 を動かすのにメモリー 16 MB あれば十分ですよ、と店員に言われたけど、後になって思い返すと 32 MB は必須だった。CPU が 133 MHz か 166 MHz かよりも、メモリーの方が重要だった。

そんな昔話を思い出す。

アプリが少ない

iPhone と比べるとアプリが少ない。映画館情報を探してくれるアプリ「Movie Finder」は日本に対応していないし、自宅 PC の音楽をモバイル上で再生する「Simplify Media」はまだ Android 版を開発中だし、せっかく iPhone と同じアプリがあったと思って嬉んだ「Shazam」は Twitter 連携していないし...

まあ、ここら辺は時間が解決してくれることと思う。

蛇足: バッテリー

スマートフォンはバッテリー消費が激しい。HT-03A もその例外ではない。

ただ、ぼくは今回 iPhone (自前) と HT-03A (モニター) の両方持ちをやっていた。そのおかげで、HT-03A のバッテリーが切れて困った経験はほとんどなかった。

また、バージョン 1.6 になって 電源管理ウィジェット が付いた。このウィジェットを使うと、細めに電力消費の激しいデバイスを ON/OFF できるので、よりバッテリー回りへの対策が充実した。

感想

HT-03A における不満のほとんどは、ハードウェアに関する不満。ソフトウェア回りに関しては、中身が Google なこともあって、少しずつバージョン・アップされるでせう、という安心感がある。この安心感はガラパゴス携帯を使っていた時にはなかった。

ハードウェアの不満については、次世代機に期待。

2009-11-09

vi & 置換

vi で全文置換する時は、コマンド・モード (インサート・モードにいる時は ESC を押すとコマンド・モードに入れる) で「:」を入力した後、次のやうにする。

%s/foo/bar/g

上の例は、「foo」という文字列を「bar」に置換している。

&

さて、ここで「&」といふものの使い方を紹介しませう。この「&」を置換側で使うと、置換元の文字列へと展開される。例えば、「Eulenspiegel」を「Till Eulenspiegel」としたい場合、次のコマンドを打つ:

%s/Eulenspiegel/Till &/g

もし & を使わなかったら、かうなる:

%s/Eulenspiegel/Till Eulenspiegel/g

なんか置換側を typo してしまいそう。それに比べて、「&」一つで済むのはスマート!

C と &&

普段、vi を使わないぼくがこんなエントリーを書いているのは、この「&」におもいっきしハマったから。

というのも、vi 使いの人が置換が変になると言ってぼくに相談してきた。その時、彼は C のコードを修正していて、確かこんなコード

#if defined(FOO) || defined (BAR)

を、次の形に置換しやうとしていた。

#if !defined(FOO) && !defined(BAR)

それで使っちゃった置換式がこれ。

%s/#if defined(FOO) || defined (BAR)/#if !defined(FOO) && !defined(BAR)/g

見事にハマった。結局、& を \ でエスケープしたら通った。

%s/#if defined(FOO) || defined (BAR)/#if !defined(FOO) \&\& !defined(BAR)/g

vi。奥が深い。

HTML5 Tech Talk #2 に参加する

HTML5 に関する Tech Talk の第二回が開かれる。概要は以下の通り。

  • 日時: 2009-11-27 (Fri) 19:00-21:00
  • 場所: Google 東京オフィス
  • 会費: 無料

講演は二つ。

  1. 「Web Forms 2 で healthy living!」ダニエル・デイビス
  2. 「HTML5 Showcase」羽田野 太巳

一つ目は Web Forms 2 と呼ばれる新しいフォームの規格について。講演者のデイビス氏は Opera 社の中の人。

二つ目は HTML5 を使った事例紹介。羽田野氏は、前回のイベントで Canvas の話をしてくれた人。話が上手なので、期待大。

残念なことに、Tech Talk #2 参加申込は今日しめ切られた。

ぼくは、MacBook を持っていってなるべく中の内容をエントリーにしたいと思っているが、事例紹介は無理かもしれない。その時はご勘弁を。

ref

2009-11-08

10 万円代の CD プレーヤー比較 その 3

10 万円代の CD プレーヤー比較 その 1その 2 の続きにして最終回。「このエントリーを読む前に...」、「エントリーについて」及び「試聴ディスク」はその 1 のエントリーを参照のこと。

試聴機器

試聴は、Refino & Anhelo で行なった。

試聴機器は、アンプに Primare I21 を、スピーカーに Vienna Acoustics の T3G を使った。

PRIMARE I21 インテグレーテッドアンプ プライマー [185,000 円]
PRIMARE I21 インテグレーテッドアンプ プライマー

Vieena Acoustics Model T-3G-PB(ピアノブラック)・ペア スピーカー ウィーンアコースティック [528,000 円]
Vieena Acoustics Model T-3G-PB(ピアノブラック)・ペア スピーカー ウィーンアコースティック

CD プレーヤーの比較

CD プレーヤーの中には第二回で比較対象にした CD プレーヤーも含まれている。一応、最有力候補なだけに、聞き比べないと...

PRIMARE CD21 CDプレーヤー プライマー [180,000 円]
PRIMARE CD21 CDプレーヤー プライマー

音場は左右に広いが、奥行きをそれほど感じない。音像定位は明快。解像度は少し低め。音は清涼なタイプ。低域が強めに感じる。

空間表現能力が高い。左右に広いだけでなく、奥行きがある。解像度は Primare CD21 より高め、というか普通。Primare との大きな違いは音の質。Primare が清涼なのに対して、ATOLL は熱い。これはお国の違いか? (Primare はスウェーデン、ATOLL はフランス。いや、きっと関係ない!)。Primare より、細やかなニュアンスを表現する。

三回目の比較試聴での最有力候補。

YBA CDプレーヤー YC201 CD [267,600 円]
YBA CDプレーヤー YC201 CD

軟らかめの表現で、音が薄い。ATOLL を聞いた後だけに、余計そう思うのだらう。奥行きの表現能力は高い。

特に目立つ良さはないものの、欠点もない。全体のバランスが良い。そう、欧州版の Marantz といった感じか (YBA はフランスのブランド)。

液晶で画面を表示している。他の CD プレーヤーに比べて先進性を感じるが、展示品で多くの人が触ったためか、操作レスポンスが悪かった。

友達に勧められ、懇意にしているオーディオ屋さんにも勧められ、かなり興味を持った Audio Analogue。置いてる店が少ないのが玉に瑕。

デザインはとてもシンプル。再生ボタンと停止/取り出しボタンの 2 つしかボタンがない。他の操作はリモコンで行なう。で、肝心のリモコンがない! 比較試聴で使う曲は 4 曲目なんだけど、それまでずっと待つ元気はなく、結局試聴せずに帰った。とても残念。

あとがき

第三回の試聴はたった 4 機種 (実質 3 機種) しか比較試聴できなかった。

最初、店員に 6 機種くらいを指定して比較試聴したい旨を伝えたのだけど、最初の Primare を聞いている途中で店員がどこかへ行ってしまった。曲を聞き終えて、CD プレーヤーを変えてもらおうと思ったら、店員がいないので大弱り。フロアを探して、カウンターに戻ってた店員を見つけた。CD プレーヤーを ATOLL に変えてもらい試聴していたら、店員再び失踪。今度はフロア中探しても、どこにもいない。たまたま階段を上がって来た別の店員 (試聴は二階でやっていた) にお願いして YBA に切り替えてもらう。その後、Audio Analogue を聞こうとしたらリモコンがない。三度、店員を探して聞いてみたら、リモコンは出していないという。それは残念、と他の機種に目を移していたら、他の場所で他の人が本気 (?) の試聴を始めた。こちらは即決購入する客でもない候補選びの段階だし、残る機種は参考程度に聞いてみやうと思ってたもの (例えば QUAD とかね) なので店を後にした。

さんざな比較試聴だったけど、成果はあった。ATOLL の CD プレーヤーと出会えたこと。

家のシステムとの相性もあるから、Myryad, Primare, ATOLL の三機種あたりをお店に頼んで借し出しをしてもらう。その中で一番良いものを選ぶとしやう。

10 万円代 CD プレーヤー購入の計画は、遂に第二段階へとさしかかる。しかし、その計画は思わぬ頓挫を迎えることになる。。。

2009-11-07

10 万円代の CD プレーヤー比較 その 2

10 万円代の CD プレーヤー比較 その 1 の続き。「このエントリーを読む前に...」、「エントリーについて」及び「試聴ディスク」は過去エントリーを参照のこと。

試聴機器

試聴は、オーディオスクェア 横浜店で行なった。

試聴機器は、アンプに Primare I21 を、スピーカーに Vienna Acoustics の T3GB を使った。ぼくは今、アンプに Primare I30 を使っている。一ランク下の Primare I21 を使えば、自分の環境に近くなり良いと考えた (本当は I30 を使えれば良かったけど、置いてなかった)。T3GB はまたまた写真が手に入らず、残念。

PRIMARE I21 インテグレーテッドアンプ プライマー [185,000 円]
PRIMARE I21 インテグレーテッドアンプ プライマー

CD プレーヤーの比較

CD プレーヤーの中には、第一回で比較対象にした CD プレーヤーも含まれている。これはアンプとスピーカーを変えてどう感じるかを確かめたかったため。大枠、印象が変わることはなかったけれど、認識が深まったり、他に良い点・悪い点を見つけたりということはあった。

CEC CDプレイヤー(シルバー) CD3800-SL [69,300 → 52,000 円]
CEC CDプレイヤー(シルバー) CD3800-SL

第一回で聞いた時よりも良く感じる。つまり、LUXMAN L-550AII + Sonus faber Minima Vantage より Primare I21 + Vienna Acoustics T3GB の方がぼくの好みに合っているということだらう。あと、試聴環境が変わったのもあるかもしれない。

解像度は低い。平面的な音で、奥行きがない。

定位は安定した。前、聞いた時は定位が安定しなかったのに。アンプの違いかな? Primare は左右のセパレーションをはっきり出すアンプだから、定位の良さに繋がるのかもしれない。

管が滑らか鳴ったのが印象的。

CEC ベルトドライブ方式CDプレーヤー TL-51XR(CEC) [126,900 円]
CEC ベルトドライブ方式CDプレーヤー TL-51XR(CEC)

3800 と比べて、解像度が高く、音場は左右・奥へと広く深い。特に低域の解像度が高くなったように感じる。これは SN が上がったのかも。楽器の分離感も高くなり、一つ一つの楽器を聞き分け易くなった。ボーカルはより力強くなり、アタック感も上がった。残響感が良い感じに残る。

CEC TL-51XR の上位機種 TL53Z は聞くことができなかった。

第一回での最有力候補。

TL-51XR に比べて透明感が向上。見通しが良くなった。また、奥行きも少し増した。残響は TL-51XR に比べると薄いけれど、不満はなく、むしろ奇麗に感じる。弦が小編成になった時、特に聞きやすかった。

Myryad Z112-CD は Primare CD21 を聞いた後に、もう一度聞き直した。音場が広く、楽器の分離感が高い。奥き行きの表現もまずまず。CD21 と比べると、平面的に感じる代わりに、音にキレを感じた。

ヤマハ CD&SACDプレーヤー CD-S2000(S)シルバー CD-S2000S [176,400 → 139,800 円]
ヤマハ CD&SACDプレーヤー CD-S2000(S)シルバー CD-S2000S

最初、CD-S1000 だと思って聞いていた。なので全く印象が変わって驚いた。CD-S1000 で不満に思っていた点がほぼ解消されてる。前回のレポートは何だったのかと頭をひねるが、店員さんに CD-S2000 であることを教えてもらって納得した。

CD-S1000 と同じく空間表現能力に秀でている。空間が広い。加えて解像度が高い。重みも加わった。CD-S1000 にあったフワリ感がなくなった。欠点は、低域がふくらんで締まっていない点。

CD-S1000 の購入を考えているなら、少し無理してでも CD-S2000 を買うべきだと思う。CD-S1000 のフワリ感を気に入っているのでなければ!

PRIMARE CD21 CDプレーヤー プライマー [180,000 円]
PRIMARE CD21 CDプレーヤー プライマー

空間がすごく広い。音場の左右の広さは驚き。これは CD-S2000 を聞いた直後に感じたことなので、よほど空間が広く感じるのだらう。聞きやすい。音は清涼。Myryad Z112-CD と YAMAHA CD-S2000 の良さを兼ね備えて、プラスαした感じ。

ただし、使っているアンプが Primare I21 ということで、相性の良さが最大限に発揮されている可能性もある。今回の試聴では、その真偽までは分からなかった。

二回目の比較試聴での最有力候補。

Unison Research 社の真空管を使った CD プレーヤー。

Primare CD21 を聞いた後、Myryad Z112-CD を聞き直している。本機の試聴は Myryad Z112-CD の後。

奥行きがグッと増す。管の表現が細やか。弦の表現が滑らか。音の質感がとてもいい。

(今回の試聴で) ステージ感を強く感じた唯一の CD プレーヤー。奥行きの表現は、Myryad Z112-CD より少し上か。ただ、他が凄いので音が平面的な印象を拭えない。アタック感が強く、音のキレが凄く良い。細やかな音も聴こえる。

今、音場に対して広さだけでなく奥行きも求めているので、候補から外した。しかし、素晴らしい CD プレーヤーであることには変わりない。Synthesis が無名なのは非常にもったいない。

Myryad 社の元リファレンス CD プレーヤー。後継の MXC7000 が発表されたため、展示処分品として半額近いプライスになっていた。Myryad Z112-CD をあれだけ気に行ったのだから、最高品を展示処分とはいえ、22 万円。無理して買うのもアリ?

ステージが半端なく広い。楽器の分離感も圧倒的。狭さという言葉を感じさせない。Z112-CD の良い所は更に良くなっている。

奥行きには不満。Z112-CD より良くなっているのだけど、他の部分も同じやうに良くなっているので、相対的に奥行き不足が解消されたとは言えない。

音は滑らかになった。「自然」に音が鳴る感じ。Z112-CD はこれに比べると、頑張って音を作っています、と感じる。

エソテリック SACD/CDプレーヤー X-05 [428,400 円]
エソテリック SACD/CDプレーヤー X-05

値段相応。聞き易い。音場表現能力が高く、空間が広い。ステージ感がある。見通しがとてもよく、舞台を見ているよう。残響感は残りすぎず、カラっとしている。

あとがき

第二回目はここまで。やはり、アンプ・スピーカーを変えると、少し視点が変わる。自分の持ってるシステムと全く同じものが店にあるならまだしも、そうでないならアンプ・スピーカーも変えて変化の具合を見てみるのも重要だと思った。

個人的な好みは、予算内で Myryad Z112-CD と Primare CD21。特に Primare CD21 はアンプとの相性も良さと相まって、グッと来た。けれど、CD プレーヤーにアンプを Primare で揃えてしまうのは負けなんじゃないか、という声も聞こえて辛い。予算オーバーを覚悟するなら Myryad MXC6000 も十分候補。ただし、この子は (特価なのもあって) 他の人が先に買ってしまった。

Esoteric は相変わらず別次元の音を出している。次に買う本気の CD プレーヤーは 50 万円代を想定しているので、このクラスになるはず。その間をどんな CD プレーヤーで埋めるか? 難しいところ。

比較試聴の第三回は軽めなので、あまり期待しないで。。。

2009-11-06

10 万円代の CD プレーヤー比較 その 1

実家の CD プレーヤー (20 年もの) が限界に近づいて来たので、自分の CD プレーヤー を差し出すことにした。ぼくが使っているのは、CEC の CD3300R。定価 47,250 円。

CEC CD3300R(SL) CDプレーヤー
CEC CD3300R(SL) CDプレーヤー

これを機に、自分の CD プレーヤーを 10 万円台のものにアップグレードを企てる。そこで、色んな CD プレーヤーを比較試聴したので、参考にメモを残しておく。なお、比較試聴は 3 回やったので、エントリーも 3 つに分ける。

このエントリーを読む前に...

オーディオ装置は、人の趣味・趣向が多分に発揮されやすい。そのため自分が良いと思う製品を、他人が気に入らないことはままある。また、繋げているアンプやスピーカーとの相性、試聴場所の環境だけでも、良い製品を見逃しがちになりやすい。

そして、一番の問題が、このエントリーが書いているぼく自身がオーディオに精通していないこと。音が変わるのは分かるんだけど、それを上手く言葉に表現できない。より上品に音が鳴るやうになったのを、元気がなくなったと感じているかもしれない。

だから、このエントリーの感想は「良い」という表現に注目して読んで欲しい。このエントリーを読んで、「あの CD プレーヤーはダメなのか。なら試聴するのはよそう」とは思わないで欲しい。それは単に、ぼくがその CD プレーヤーの良さを見つけられなかっただけなのかもしれないから。「この CD プレーヤーの感想に興味を持った。少し試聴してみようか」と思って頂けたら嬉しい。

エントリーについて

試聴した順に感想を書いた。写真 (といっても Amazon から取って来たものだけど) が手に入るものは、なるべく写真を掲載するやうにした。値段は、Amazon の売価を書いた。一部売価の分からないものは、定価を調べて書いた。

試聴機器

試聴は、オーディオスクェア 相模原店で行なった。

試聴機器は、アンプに LUXMAN L-550AII を、スピーカーに Sonus faber の Minima Vintage を使った。Minima は写真が見つからず残念。

LUXMAN L-550AII 純A級プリメインアンプ L550A2 [241,999 円]
LUXMAN L-550AII 純A級プリメインアンプ L550A2

試聴ディスク

サー・ロジャー・ノリントン指揮ロンドン・クラシカル・プレーヤーズのモーツァルトのレクイエムから、4 曲目「怒りの日」全曲と続く 5 曲目「奇しきラッパの響き」のソプラノが歌い終わるところまでを試聴した。

モーツァルト:レクイエム(ドルース版)
モーツァルト
モーツァルト:レクイエム(ドルース版)
曲名リスト
1. フリーメーソンのための葬送行進曲K.477(479a)
2. レクイエム ニ短調K.626(ドルース版)
3. モテット「アヴェ・ヴェルム・コルプス」K.618

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

CD プレーヤーの比較

CEC CDプレイヤー(シルバー) CD3800-SL [69,300 → 52,000 円]
CEC CDプレイヤー(シルバー) CD3800-SL

お店に行ったら、ぼくの持ってる CD3300R はもう生産終了で実機がなかった。まずは、自分の持っている音がどのレベルなのかを確かめないことには比較もできないので、CD3300R の後継と言われる CD3800 を聞く。

まず解像度が低い。音場は左右にそこそこ広いものの、奥行きは出ず平面的。定位も安定しない。

CEC ベルトドライブ方式CDプレーヤー TL-51XR(CEC) [126,900 円]
CEC ベルトドライブ方式CDプレーヤー TL-51XR(CEC)

音の厚みが増して、ボーカル (合唱・ソロ) が力強くなった。解像度も向上。アタック感も良くなった。定位も安定。音場は更に左右に広がり、見通しが良くなった。

CEC ベルトドライブ方式CDプレイヤー TL53Z(CEC) [231,000 → 174,000 円]
CEC ベルトドライブ方式CDプレイヤー TL53Z(CEC)

音場は、TL-51XR と比べて少し左右に狭く感じるが、一方で奥行きが出るようになった。中域の解像度が向上。弦や合唱の響きも豊かになった。ただし、TL-51XR と比べて高域が弱く感じる。軽いというのか。

音場が広い。広さで言ったら、CEC TL-51XR よりも上。見通しがすごく良い。高域も聞きやすく、アタック感の表現もいい。響きが自然 (TL53Z の響きの良さが、逆に響きすぎていると思える)。ステージ感が出ているように思える。

1 回目の比較試聴での最有力候補。

解像度の高さがピカイチ。今までの試聴機では群を抜く。音場は左右に広く、Myryad よりも奥行きがある (むしろ Myryad は奥行きはない方かもしれない)。当然、音の見通しが良い。ただ、残響感が少し残り、低域が強めでキビキビ感に不足を感じた。

Myryad と並んで、1 回目の比較試聴における最有力候補。

オニキス CDプレーヤー CD-15(ONIX) [130,500 円]
オニキス CDプレーヤー CD-15(ONIX)

音が薄く、アタック感も弱い。奥行きがなく平面的。ただし、見通しはいい。以上、Soulnote と比べての感想。

全体を通して評価すると、CEC3800 と CEC TL-51XR の間くらいか? 弦の質感は出ないけれど、ボーカルは良く聞こえた。

真空管を使った CD プレーヤー。真空管が温まらないと良い音が出ない。真空管は 5 〜 10 分程で温まる。

音場は、横の広がりは中位い、奥行きは中〜小といったところ。アタック感は弱い。ボーカルには生々しさが、弦と管には滑らかさがある。質感の良さで勝負するタイプかな。

マランツ SACD/CDプレーヤー SA-15S2-N [139,800 円]
マランツ SACD/CDプレーヤー SA-15S2-N

端正。その一言に尽きる。アタック感は小さい。音場も左右に中程度、奥行きも中程度。解像度もそこそこ。小さくまとまっている。グッと来るものがないけれど、中庸の美を感じた。ある意味、この価格帯では最もジャンルを選ばない CD プレーヤーかもしれない。

デノン SACD/CDプレーヤー DENON DCD-1650SE-SP [137,000 円]
デノン SACD/CDプレーヤー DENON DCD-1650SE-SP

音場が小さく、見通しが悪い。そして音の押し出しが強い。音のリアリティーを感じられて楽しい。楽器の実在感が高いのはいいことだけど、小さな場所に音がギュッと集まる感じなのは困りもの。

オーケストラを鳴らしているから、そう感じるのかもしれない。ジャパニーズ・ポップスなんかは向くのかも。

マランツ CD/スーパーオーディオCDプレーヤー SA8003-N [78,480 円]
マランツ CD/スーパーオーディオCDプレーヤー SA8003-N

解像度が低い。響きは強めだけど、音は薄めで厚みがない。特にコントラバスのうねりが弱い。そのわりに音場は広く、見通しはいい。今まで聞いてきた CD プレーヤーと比べるとワンランク明らかに落ちるけど、何だかんだ言ってバランス良くまとまっている。

ソニー SACD/CDプレーヤー SCD-XA5400ES [132,000 円]
ソニー SACD/CDプレーヤー SCD-XA5400ES

音場は左右に広いが、奥行きがない。見通しはいい。楽器の実在感が弱く不満。高域が少しキツめ。音の輪郭がはっきりしているが、小さな音を拾えているわけじゃない。

音数の少ないもの。特にボーカルが中心になる曲と相性が良いかもしれない。ジャパニーズ・ポップスとかに合うかも。

ヤマハ CDプレーヤー CD-S1000(S)シルバー CD-S1000S [133,350 → 110,000 円]
ヤマハ CDプレーヤー CD-S1000(S)シルバー CD-S1000S

奥行きがあって、音場が左右に広い。こういうのを空間表現能力が高い、と言うのだらう。

解像度は低い。楽器のリアリティもない。そのせいか、フワリとした音場になってしまう。フワフワして落ち着かない。ステージ感がないというのだろうか。音も全体的に薄く淡く厚みがない。

LUXMAN D-05 SACD/CDプレーヤー ラックスマン [267,750 円]
LUXMAN D-05 SACD/CDプレーヤー ラックスマン

YAMAHA CD-S1000 の空間能力と Myryad の良さが合わさった感じ。解像度も非常に高い。凄く良い音。

エソテリック SACD/CDプレーヤー X-05 [428,400 円]
エソテリック SACD/CDプレーヤー X-05

音場の広さ・奥行き、ともに他を圧倒している。特に後ろに配列されている楽器がよく表現されている。解像度の高さも LUXMAN D-05 を越える。倍音成分が少し弱いかな (響きが少し弱い)。

LUXMAN D-06 SACD/CDプレーヤー ラックスマン [420,000 円]
LUXMAN D-06 SACD/CDプレーヤー ラックスマン

Esoteric X-05 ほど奥行き表現能力は高くない。音場の広さは同じくらいか。解像度は X-05 に少し落ちる程度。それよりも音色がいい。倍音成分の扱いに長じているのだらう。

あとがき

第一回目はここまで。ちゃんと聞き比べてみると、どの CD プレーヤーも個性を持っていることに気付かされた。

個人的な好みは Myryad Z112-CD と Soulnote sc1.0 の 2 機種。Myryad は、この比較試聴まで目にも止めたことのないブランドだったので、この出会いはびっくりだった。逆に Soulnote の良さは各所で聞きまくっていて、友達が既に何人か買っているので、ここでぼくも買ったら負けかな? と思っている (この天邪鬼め!)。

最後の三機種は、明らかに予算 (10 万円代) オーバーなプレーヤーだった。でも、上級機がどう鳴って、その下はどこで力を抜いているのか? そういう視点で見るとまた面白い試聴だった。上級機は、全体的に上品にレベルが高いのに対して、10 万円代は何かを犠牲にして一つ良さを出そうとしているように感じた (例えば Myryad は奥行きの無さを犠牲にしている)。無理して音を作っているといふのかな。なので、自分の個性に合うものを見つけるのは大変かもしれない。でも、見つかると、とっても幸せになれそう。

比較試聴は第二回第三回と続く。お楽しみに。