2008-06-14

GDD2008「Google App Engine」

このエントリーは、Google Developer Day 2008 に関するレポート記事の一部です。

「Google App Engine (GAE)」は、45 分の英語セッションだった。前半は GAE のデモ、後半は GAE の概略紹介。内容は、本家サイトのドキュメントを読めば分かることが大半だった。ただ、本家サイトは、かなり大きいので全部読み通すのは骨。さういう意味では、45 分でデモまで見れて概略を掴める本セッションは、よくまとまっていた。GAE に興味があってこのセッショッンを聞いた、といふ人は、セッション後、アプリの一つでも作らうと思ったんじゃないかしらん。

デモ

デモでは、簡単な掲示板サービスを作った。所要時間は、10 分から 20 分。一番最初に書かなくちゃいけない「app.yaml」こそ予め用意していたけれど、後はフルスクラッチからコーディングした。だから、10〜20 分といふ時間は、熟練者が「掲示板」サービスを作るのにかかる時間と思っていい。本当にあっといふ間にサービスが出来上がる。

デモの流れは以下の通り:

  1. Python スクリプトを書いて、Hello, World 表示
  2. HTML フォームを追加。ブラウザーを再描画するだけで、書いたコードが反映される。
  3. post 関数を追加。フォームからの情報を受け取る。
  4. DB 機能を追加。フォームからの入力を、DB に保存するようにした。掲示板の入力部分完成。
  5. 変数 who, message, when を用意。DB に入ってる情報を変数に代入。「一件のメッセージ」をプリント
  6. テンプレート・デモ。「一件のメッセージ」プリントを foreach で繰り返し。掲示板完成。
  7. escape 関数を追加。XSS 対策をしてくれる、と説明。
  8. アプリをアップ

お終い。

GAE の概略

Google App Engine は、Google のインフラを使って、ウェブ・サービスを構築できるサービス。管理者用のコンソール画面で、サービスのトラフィックとかページビューを確認できる。Google App Engine でサービスを作るのは、基本は無料。ただし、次の条件を越えると課金モデルにシフトする。

  • 500 MB のストレージ容量
  • 2 GB/日の転送量
  • 月間 500 万ページビュー

使える言語は、現在 Python のみ。ドキュメントの大半は英語。データベースは、Google の BigTable (?)。ユーザーは SQL ライクにクエリーを発行可能。ただし、Join はサポートしない。アカウント管理は、Google Account を利用可能。

What's Next

  • 他言語サポート (Python 以外って意味? 英語以外って意味?)
  • Purchase additional capacity
  • 大きなデータ (ビデオなど) のアップロード/ダウンロード・サポート
  • オフライン機能

などなど

質問コーナー

Ruby へのサポートを期待している、との意見が出て、頑張る的ニュアンスが返って来た。別の人が、.Net (C#) へのサポートをお願いして、会場失笑。Google の人も困ってた。

全文検索 (テキスト・サーチ) が使えない件について、「重要だと認識している」とのこと。ただ、この場でよい答えを聞かせられないことが残念だと言っていた。

セキュリティーに関する質問には、Google が最も気をつけていることの一つ、との答え。他の App Engine アプリから、データがアクセスされることはない。

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