2021-10-19

Apple イベントで新 Air Pods, MacBook Pro が発表された

2021-10-19 (火) 02:00、Apple はイベントを開いて新型 Air Pods と新 MacBook Pro の発表を行なった。

今回のイベントでは 2 つのテーマについて、次の新製品・アップデートの発表があった:

  • Apple Music
    • 新プラン Voice Plan
    • 新色 HomePod mini
    • 新製品・新 AirPods
  • Macbook Pro
    • 新チップ M1 Pro / M1 Max
    • 新製品・MacBook Pro 14 インチ
    • 新製品・新 MacBook Pro 16 インチ

Apple Music

Voice Plan

Apple は Siri 専用の Apple Music プランを発表した。価格は 480 円/月。対象国は日本を含めた 17 か国 (オーストラリア、オーストリア、カナダ、中国、フランス、ドイツ、香港、インド、アイルランド、イタリア、メキシコ、ニュージーランド、スペイン、台湾、イギリス、アメリカ)。サービス開始は今年秋後半。

Voice プランは Apple Music が提供している全ての楽曲・プレイリストに Siri からアクセス・操作ができる。サポートデバイスは Siri が使える Apple 端末。HomePod は当然のこと、AirPods や iPhone, iPad そして CarPlay からも Apple Music にアクセスできる。ただし、Apple 端末でないもの (例えば Sonas とかは NG っぽい)。それから Voice プランでは、個人プランが提供しているロスレス・オーディオや空間オーディオ、歌詞の表示機能、ミュージックビデオへのアクセスは出来ない。

Voice プランが加わることで、Apple Music は 3 つのプランが提供されることになる:

  • Voice プラン (480 円/月、Siri からのみアクセス; 空間オーディオ、ロスレス・オーディオ、歌詞、ミュージックビデオ非対応)
  • 個人プラン (980 円/月)
  • ファミリープラン (1,480 円/月、最大 6 つのファミリー・アカウントを追加可)
HomePod mini の新色モデル

HomePod mini にイエロー、オレンジ、ブルーの新色モデルが追加された。これで HomePod mini は従来のホワイトとスペースグレイと合わせて 5 色展開となる。新色モデルの発売は 11 月から。

AirPods 第 3 世代

AirPods 第 3 世代が発表された。予約は今日から、発売は 2021-10-26 (火)。価格は 23,800 円 (税込)。

AirPods 第 3 世代は AirPods Pro のみが提供していた多くの機能をサポートする。

  • 空間オーディオ (ダイナミック・ヘッドトラッキング含む) 対応
  • アダプティブ EQ 対応 (耳の形や装着状態に応じて最適なイコライザーをかける機能)
  • 探すアプリ対応

AirPods Pro との差別化はノイズ・キャンセリングだけになりそう。

また、第 3 世代 AirPods は第 2 世代と比べて感圧センサーによるコントロールに変更され、IP4X 相当の防沫に対応、バッテリーも 1 時間伸びて 6 時間再生可能になる。ドライバーも新しくなった。

MacBook Pro

新チップ M1 Pro / M1 Max

Apple が新しい SoC チップ M1 Pro と M1 Max を発表した。従来の M1 との違いは次の通り:

M1M1 ProM1 Max
CPU8 コア (高性能コア x4, 高効率コア x4)10 コア (高性能コア x8, 高効率コア x2)
GPU8 コア16 コア32 コア
最大メモリー16 GB32 GB64 GB
NeuralEngine16 コア

また M1 Pro/Max は H.264, HEVC, 動画(ProRes 含む)のエンコード/デコードに対応した MediaEngine を備える。M1 Max の MediaEngine は M1 Pro のそれに比べてビデオエンコーディングが 2 倍高速で、ProRes アクセラレーターが 2 つに増えている。

14 インチ MacBook Pro

13 インチ MacBook Pro の後継として 14 インチ MacBook Pro が発表された (13 インチ MacBook Pro は M1 チップで引き続き発売)。予約は今日からで、発売は 2021-10-26 (火)。価格は 239,800 円 (税込) から。

14 インチ MacBook Pro は MacBook Pro のメジャー・アップデートとなる。主な変更は次の通り:

  • 厚さ 15.5mm
  • 重さ 1.6kg
  • チップは M1 Pro もしくは M1 Max から選択可
  • Pro Motion 対応の Liquid Retina XDR ディスプレイ (120 Hz サポート)
  • iPhone のようにノッチを採用
  • 1080p FaceTime HD カメラ
  • MagSafe が復活 (MagSafe 3)
  • HDMI ポートが復活
  • SD カードポートが復活
  • 3 つの Thunderbolt 4 ポート
  • TouchBar を廃止して物理キーボードが復活 (TouchID は継続)
  • ノイズフロアを 60% 低下させたマイク
  • 空間オーディオに対応した 2 ツイーター、4 フォースキャンセリングウーファー
  • バッテリーはビデオ再生で 17 時間 (旧モデルより 7 時間延長)
  • 急速充電 (30 分で 50%) に対応

M1 Pro なら 2 台の Pro Display XDR に、M1 Max なら 3 台の Pro Display XDR + 1 つの 4K ディスプレイに接続可能。

16 インチ MacBook Pro

16 インチモデルも 14 インチモデルと同様予約は今日からで、発売は 2021-10-26 (火)。価格は 299,800 円 (税込) から。

基本構成は 14 インチモデルと同様。違いは次の通り:

  • 厚さ 16.8mm
  • 重さ 2.1kg
  • バッテリーはビデオ再生で 21 時間 (旧モデルより 10 時間延長)

あとがき

Apple Music 関連で今日発表されるかな? と思っていたけど発表されなかったものもある。HomePod の「声の識別」の日本語対応。今年秋に複数の国で対応を行なうと言っていたけど発表はなかった。日本語で声の識別ができるようになると、Siri を頼んだ人のプレイリストが再生できるようになるはず。あと、少し前に Apple はクラシック音楽専用の音楽ストリーミング・サービスを売収した。このサービスを Apple Music に取り入れるという話だけど、その話も今回は出なかった。近いうちに発表があると嬉しいな。

Mac の方で言うと、M1 Pro 相当のチップが出るのは予想していたけど、M1 Max 相当のチップまで発表されて 64 GB メモリーに対応するとは思わなかった。びっくりした。お値段も良い感じになっている。

2021-09-15

Apple イベントで新 iPad, iPad mini, Apple watch, iPhone が発表された

2021-09-15 (水) 02:20、Apple はイベントを開いて新型 iPad と iPad mini、そして新 Apple watch と iPhone の発表を行なった。

今回のイベントも聴衆なしのビデオ配信形式で行なわれた。

今回発表された新製品・アップデートは次の通り:

  • iPad
  • iPad mini
  • Apple watch series 7
  • Fitness+
  • iPhone 13 / iPhone 13 mini
  • iPhone 13 Pro / iPhone Pro 13 Max

各プロダクト、サービスについて簡単にまとめる。

iPad

第 9 世代の iPad が発表された。色はスペースグレイとシルバーの 2 色展開。ストレージは 64 GB と 256 GB。予約は今日からで、発売開始は 2021-09-24 (金)。価格は 39,800 円 (税込) から。

新しい iPad は A13 Bionic チップを搭載。フロントカメラは 12 MP の超広角レンズにアップデートされ、(今年前半に発表された iPad Pro と同様に) センターフレーム (Center Stage) 機能に対応する。センターフレーム機能は FaceTime ビデオなどで人物が画面の中心に来るよう調整してくれる。今回の発表では、センターフレーム機能が FaceTime ビデオだけでなく Zoom や BlueJeans, Webex などのビデオ通話アプリでも利用可能であること、ビデオの撮影や配信 (TikTok など) でも使えることが紹介された。

ディスプレイは 10.2 インチ。新しく True Tone に対応。部屋の明るさに応じてディスプレイの色温度を調整する。

アクセサリーに目を向けると、Apple Pencil のサポートは第 1 世代で変わらず。コネクターもライトニング端子のまま。ホームボタンは継続され TouchID が採用されている。

iPad mini

第 6 世代 iPad mini が発表された。色はスペースグレイ、ピンク、パープル、スターライトの 4 色展開。ストレージは 64 GB と 256 GB。予約は今日からで、発売開始は 2021-09-24 (金)。価格は 59,800 円 (税込) から。

新しい iPad mini は 2 年振りのアップデート。メジャーアップデートと言って差しつかえない。

画面のボーダーは狭くなり、ホームボタンが廃止された。iPad Air と同じように、トップボタンhから TouchID を使うことができる。

ディスプレイは Retina ディスプレイから Liquid Retina ディスプレイにアップデート。True Tone に対応する。画面サイズは 7.9 インチから 8.3 インチへと拡大。

チップは A15 Bionic。パフォーマンスは CPU で 40%、GPU で 80% の高速化を果たしたと Apple は言っている。

カメラもアップデートされている。バックカメラは 8MP から 12MP に向上し 4K 動画の撮影も可能になる。フロントカメラは 7MP から 12MP の超広角カメラになり、センターフレームに対応する。加えてスピーカーは横向きでステレオ・スピーカーに対応する。

アクセサリーへの対応も進化した。iPad Air/Pro 等と同じようにライトニング・コネクターから USB-C ポートへ変更されている。携帯ネットワークは 5G をサポート。Apple Pencil は第 2 世代が使えるようになる。

あと Smart Folio カバーも新しい iPad mini 向けに刷新される。

Apple Watch

Apple Watch Series 7 が発表された。色はアルミニウム・モデルがグリーン、ブルー、プロダクト・レッド、スターライト、ミッドナイトの 5 色展開; ステンレススチール・モデルはシルバー、グラファイト、ゴールドの 3 色展開; チタニウム・モデルはナチュラルとスペースブラックの 2 色展開。予約開始日は告知されず、今年秋後半発売とだけ発表された。

Apple Watch Series 7 は (Series 4 から数えて 3 年振りに) ディスプレイ・サイズが大きくなる。画面サイズは 20% 大きくなり、ベゼルは 1.7mm にまで細くなった (40% 細くなった)。ウォッチそのものの大きさに大きな変更はなく、今までのバンドがそのまま使える。

Series 7 では大きくなった画面に合わせて、アプリの UI も刷新されるという。各種アプリでボタンが大きくなりタップしやすくなる上、テキスト入力にフルサイズ・キーボードが提供される。

Series 7 用の文字盤も追加される。「輪郭」文字盤は画面の縁一杯に目盛り盤が広がり、手首を上げるとアニメーションが起きる。「モジュラー」文字盤はアップデートされて、大き目のコンプリケーションを 2 つ配置できるようになる。

防塵性能は IP6X 認定を取得。防水性能は WR50。今まで Apple は防水性能を IPX8 のような形で説明していたけど、Series 7 からは WR50 という形で公表するみたい。WR50 は 50m 防水のことかな? いわゆる 5 気圧防水ということで、Apple Watch をつけたまま水泳が出来ますよ、というレベル。

バッテリー性能は今まで通り変わらないとしているが、充電機能に向上が見られる。バッテリー 0% から 80% までの充電時間は 45 分。Series 6 より最大 33% 速く充電できるという。8 時間の睡眠記録には 8 分の充電で十分という嬉しい情報も提供された。

また watchOS 8 の新規能として、ワークアウトの自転車向けアップデートが発表された。これは自転車に乗って移動を開始すると、ワークアウトの開始を促すというもの。現在、屋外のウォーキングやランニングで同様の機能があるけれど、それの自転車対応版といったところか。自転車を停めるとワークアウトも自動的に一時停止になる。それからサイクリングでの転倒検出機能も追加されるという。転倒検出機能は今までもあったけど、サイクリング中の転倒は検出されなかったみたい。歩いてて転ぶのと、自転車で高速移動している時に転倒するのとでは、動きが違うのかな?

Apple Fitness+

Apple Fitness+ の提供国が拡充される; けど日本はまだ対象外。現在提供されているのはオーストラリア、カナダ、アイルランド、ニュージーランド、イギリス、アメリカの 6 か国。秋には更に 15 か国への提供が行なわれる (オーストリア、ブラジル、コロンビア、フランス、ドイツ、インドネシア、イタリア、メキシコ、ポルトガル、ロシア、サウジアラビア、スペイン、スイス、アラブ首長国連邦)。今までは英語圏だけだったけど、ついに英語圏を飛び出す。吹き替えではなく字幕で対応するとのこと (6 言語の字幕が用意される)。

Fitness+ は SharePlay (iOS 15 では未対応; iOS 15.1 以降で対応される予定) を使ったグループワークアウトにも対応する。一緒にワークアウトをやっている人の顔が見えたり、アクティビティリング達成の通知が行なわれるとのこと。

iPhone 13 / iPhone 13 mini

iPhone 13 と iPhone 13 mini が発表された。色はピンク、ブルー、ミッドナイト、スターライト、プロダクト・レッドの 5 色展開。ストレージは 128 GB、256 GB、512 GB。予約開始は 2021-09-17 (金) 午後 9 時から、販売開始は 2021-09-24 (金)。価格は 86,800 円 (税込) から。

iPhone 13 ではノッチが 20% 小さくなる。

チップは A15 Bionic。A14 Bionic と同様に 2 つの高性能コアと 4 つの高性能コアからなる 6 コア CPU で、GPU は 4 コア。

バックカメラでは iPhone 12 Pro Max で導入されたセンサーシフト式の光学式手ぶれ補正を Iphone 13 (と mini) で採用する。動画撮影ではシネマティック・モードという新しいモードが提供される。これは写真撮影におけるポートレート・モードの動画版みたいなもので、主に人物などにピントが合わさり背景が映画のようにボケてくれるというもの。どこにピントを合わせるかは iPhone が全て自動で行なってくれるけど、マニュアルでピントを合わせる場所を指定することも可能。

iPhone 13 ではバッテリー容量が増加する。iPhone 13 mini で (旧同型機種より) 1.5 時間、iPhone 13 で 2.5 時間動作時間が伸びる。バッテリーの伸びはバッテリー容量の伸びだけでなく、ソフトウェア的な改善でも実現されている。Apple はその一例としてスマートデータ・モードを上げた。この機能は 5G の速度が不要な時は LTE に切り替えるという。

iPhone 13 Pro / iPhone Pro 13 Max

iPhone 13 に引き続き iPhone 13 Pro / iPhone 13 Pro Max も発表された。色はシエラブルー、シルバー、ゴールド、グラファイトの 4 色展開。ストレージは 128 GB、256 GB、512 GB、1 TB。予約開始は 2021-09-17 (金) 午後 9 時から、販売開始は 2021-09-24 (金)。価格は 122,800 円 (税込) から。

基本的に iPhone 13 と同様の進化をしていて (ノッチも 20% 小さくなる!)、更に Pro らしい機能強化が図られている。

iPhone 13 Pro に搭載される A15 Bionic チップは 4 コア GPU ではなく 5 コア GPU を搭載する。

iPhone 13 Pro 最大の変化は ProMotion に対応すること。iPad Pro と同様に最大 120 Hz のリフレッシュレートで、動きに変化がない場合は自動的にリフレッシュレートを低くする (最小 10 Hz)。

iPhone 13 Pro のカメラも進化する。バックカメラのうち望遠カメラは光学 2.5 倍から 3.0 倍へ変わり、ナイトモードにも対応する。超広角レンズはマクロ写真撮影をサポートする。今まで以上に近距離 (最短 2 cm!) での撮影が可能になるとのこと。

iPhone 13 Pro でもバッテリー時間の改善が成されている。iPhone 13 Pro で 1.5 時間、iPhone 13 Pro Max で 2.5 時間、動作時間が伸びる。

あとがき

ついに iPhone Pro に ProMotion がやって来る。iPad Pro でヌルヌルな動作感を味わっているので、少し楽しみ。カメラも色々と進化しているけど、ぼくはカメラのことが詳しくないので、よくわからない。マクロ撮影が出来ると、写真撮影がもっと楽しくなるのかな? Apple Watch は画面サイズの変更と充電効率の改善がメインの変更で、新しいセンサーがつくとかはなかった。Series 4 で数 mm 画面サイズが大きくなっただけで、視認性は見違えるほど変わったので、今回の変更も楽しみ。

2021-06-08

WWDC 2021 で iOS/iPadOS/watchOS/macOS の最新 OS が発表された

2021-06-08 (火) 02:00、Apple は WWDC のキーノート・イベントを開催して、iOS/iPadOS/watchOS/macOS の最新 OS を発生した。例年通り、各 OS のベータ版は今日からダウンロード可能になっている。ベータ版は 7 月リリースの予定。

去年に引き続き、WWDC はビデオ配信形式で開催される。

今回発表された各 OS の新機能を簡単にまとめてみる。

iOS 15

FaceTime

FaceTime が大幅に機能強化される。新機能は次の通り:

  • 空間オーディオのサポート (ビデオの表示されている位置に合わせて音声が聞こえるようになる)
  • Voice Isolation (マイク側のノイズ・キャンセリング? 声だけにフォーカスを当ててくれる)
  • グリッドビューのサポート
  • ポートレート・モード (背景ぼかし)
  • FaceTime リンク (FaceTime の通話リンクを提供し、リンクをタップすることで通話に参加できる)
  • SharePlay (FaceTime 中に音楽・動画・画面を共有することができる)

FaceTime リンクについて補足。FaceTime リンクはメールやメッセージ、その他チャットアプリなどで共有することを想定している。カレンダー・アプリとも連携可能。Android や Windows のユーザーは、リンクをタップするとウェブ・ブラウザーから FaceTime 通話に参可できる。

SharePlay は FaceTime 中に iOS 内の体験を「Share (共有)」できる機能。FaceTime 通話中に Apple Music で音楽を再生すると、その音楽が通話先の相手全員の端末で再生される。音楽は全員の端末で同期されていて、誰でも再生・一時停止・スキップ・キューへの追加が可能。動画も同様に通話先の全端末で再生が行なわれる。動画の場合、Apple TV にコンテンツを転送することもできる。音楽・動画の SharePlay は API が用意されており、サードパーティー製のアプリも使えるとのこと。キーノートでは Disney+, Hulu, Paramount+ など既に対応を開始していると招介があった。

Messages

メッセージのタイムラインでは、複数の写真を (アルバムっぽく?) まとめて表示できるようになる。

新機能「Share with you」は、メッセージで送られてきた情報で後からキャッチアップする機能。例えば Apple Music の楽曲リンクをメッセージで送られてきたケース。すぐに音楽を聞けないことも多い。で、音楽を聞ける余裕が出来て、Apple Music を開くと「Share with you」欄が用意されていて、そこにメッセージで送られた楽曲が表示される。アプリからメッセージに戻るリンクも用意される。キーノートでは News, Apple Music, 写真アプリで「Share with you」機能の利用例が招介された。また、Safari, Apple TV, Podcast でも「Share with you」機能が提供されると説明があった。また、これらのコンテンツに対して「ピン」をセットすると、「Share with you」や検索の中で見つけやすくなるという。

通知

通知サマリーは、緊急性の低い通知を要約して (ユーザーが設定した) 好みの時間にお知らせしてくれる機能。サマリーの中の通知は、通知順ではなく重要度順に並べられる。これらの重要度は機械学習によって決定される。なお、メッセージなど「人からの通知」は通知サマリーには入らないので、見逃すことはないという。

集中モード (Focus mode)

「Do not disturb (直訳: 邪魔しないで; 日本語サービス名は「おやすみ」モード) が進化する。集中モードという名前で、「Do not disturb」の他に「パーソナル」や「仕事」といった目的に応じたカスタム「Do not disturb」モードを作成できるようになる。これらの集中モードでは、通知を許可するアプリや人を設定することができる。「仕事」モードでは同僚のメッセージのみ受け取り、「パーソナル」モードでは仕事系アプリの通知を受け取らない、という使い方ができる。

集中モードでは、この他に専用のホーム画面を用意したり、許可アプリ以外のアプリから誰かがコミュニケーションを取ろうとすると「集中モード」であると相手に通知する機能も提供される。

集中モードは時間や場所を設定してオンにすることが可能。集中モードの ON/OFF は全てのデバイスで共通になっている。

Live Text

Live Text は、写真内のテキストを認識・コピペできるようになる機能。カメラからでも利用可能。Google Lens の Apple 版かな?

Live Text がサポートする言語は次の 7 つ。日本語は含まれていない。

  • 英語
  • 中国語 (繁体字・簡体字)
  • フランス語
  • イタリア語
  • ドイツ語
  • スペイン語
  • ポルトガル語

またテキスト以外の物にも対応していて、認識さえすれば情報を調べることが可能。キーノートでは犬や花、アートなどを調べることができると言っていた。

写真アプリのメモリー

写真アプリのメモリー機能が強化される。Apple Music と連携して、そのメモリーに合った曲が自動的に選ばれる。曲に関しては写真アプリが複数の候補を用意していて、その曲に合うように写真の雰囲気を変えてくれる (白黒とか)。自分で曲を選択することもできる。

ウォレット

Walt Disney World のパークチケットに対応した。

ウォレットを使って、家や車のキーを解錠できるようになる。これらの機能は UWB (ウルトラワイドバンド通信) を使って実現され、UWB 対応の車は BMW などから 2021 年後半に販売開始とのこと。

ウォレットに社員証を追加することでオフィスの鍵を開けられるようになる。ハイアット・ホテルはホテルの鍵としてウォレットを利用可能にする。米国では身分証明書もウォレットの中に入れられるようになる。

天気

デザインを一新。千を越える「天気」の背景を表示する。また天気状況に応じて表示するコンテンツの配置を自動で変更する。

更に天気図機能も導入。フルスクリーンで高解像度の天気図を表示する。

マップ

Apple は 2 年前から地図の刷新を進めている。今までアメリカ・イギリス・アイルランド・カナダに新地図を提供していたが、今日からスペインとポルトガルに、年末にはイタリアとオーストラリアに提供を開始する。

Apple のマップは空港のような場所で細部にいたる地図を提供していたが、それを商業地域や港へと拡大するらしい。

3D 表示は標高データを含めて 3 次元の表現を行ない、ランドマークには 3D モデリングしたオブジェクトを用意する。

経路検索も強力になる。車のルート検索ではナビで右折・左折車線や中央分離帯、バス専用レーンなどの情報も提供する。高速道路のインターチェンジは、3 次元マップになって平面的で分かりにくい表示から解放される。

電車を使った経路検索では、最寄りの駅を探す機能が追加される。近くに複数の路線がある場合、お気に入りの路線にピンを付けられる。電車に乗って移動を開始すれば、降車駅近くで通知を出してくれる。駅から出た後は、周りの様子をカメラを通して見せることで、どちらの方向に進めば良いか AR で矢印を表示してくれる (Google のライブビューのようなもの?)。

ただし、これらの機能が提供されるのは次の 7 都市; ロンドン、ロサンジェルス、ニューヨーク、フィラデルフィア、サン・ディエゴ、サンフランシスコ ベイエリア、ワシントン DC.。それ以外の都市は来年以降のお楽しみ。

iPadOS 15

Widgets, App Library

iOS 14 から遅れること一年。iPadOS でもウィジェットをホーム画面に置けるようになる。iPadOS では iOS よりも更に大きなウィジェット・サイズが提供される。

そして iOS 14 と同じく、iPadOS でも App Library が使えるようになる。iPadOS の App Library は一番右のページから更に右スワイプすることでもアクセスできるけど、iPadOS だけの特微として Dock からもアクセスできるようになっている。

あとは、ホーム画面の特定のページを隠す機能も提供される。嬉しいことに、ページの並び変え機能も追加された。

Multitasking

Split View や Slide Over は iPadOS の目玉となるマルチタスク機能だけれども、起動方法に少しクセがあった。ドラッグする位置がシビアだったり、目当てのアプリを上手く見つけられなかったり。iPadOS 15 ではこれが改善される。起動しているアプリの上に小さなマルチタスク用のアイコンが表示され、これをタップするとマルチタスクするためのアプリを選択するために一度ホーム画面に戻る。ホーム画面や App ライブラリーからアプリを選択すると、そのアプリが Split View や Slide Over で起動する。

マルチタスク機能を十分にサポートしているアプリには「新規ウィンドウで開く」という機能がある。Split View で 2 つのアプリを開いている時に、「新規ウィンドウを開く」を選ぶと、2 つのアプリの境界上に 3 つ目のアプリ・ウィンドウが (重なる形で) 表示される。iPadOS 14 でも Split View の上に Slide Over を重ねることは出来たけど、iPadOS 15 のやり方は分かりやすい。それに Slide Over よりも大き目なウィンドウが開くのも良い。

iPadOS 14 では、1 つのアプリのウィンドウを複数開いた場合、アプリを開いた後にアプリ・アイコンをタップする必要があった。iPadOS 15 では、そのような場合、アプリを開いただけで今開いている複数のウィンドウを確認することが可能になる。

また、App Switcher にも改良が加わり、App Switcher 内でアプリを別のアプリの上にドラッグ・アンド・ドロップすると Split View で開く機能が追加された。

メモ

メモアプリも色々と強化されている。@ に続けて人名を入れることで、その人へのメンション (通知付きリンク) になる。アクティビティ画面には、メモを編集した人の履歴が表示される。そして、メモアプリの本文内に #タグ を入れられるようになる。タグはどこにでも書くことができて、タグ・ブラウザーからタグを振ったメモを探せる。

もう一つ。大きな機能が加わった。「クイックメモ」。iPad のどこにいても、サッとメモを取るための仕組み。開始方法は簡単。Apple Pencil で右下の画面すみから画面中央に向かってスワイプするだけ。それでクイックメモの入力欄が現れる。Safari や写真アプリの上でクイックメモを開くと、その画面を開くための「リンクアイコン」がクイックメモに現れる。そのアイコンをタップすると、リンクがクイックメモにペーストされる。また、そのリンクを提供したページを開くと、右下にクイックメモのアイコンが表示されて、タップするとそのリンクを含むクイックメモが開く。クイックメモの編集は iPadOS と macOS で行なえる (iOS はクイックには編集できない)。

翻訳

iPadOS に翻訳アプリが登場する。

翻訳アプリも強化されていて、選択したテキストのコンテキスト・メニューに「翻訳」が現れる。これをタップするとポップアップ画面で翻訳結果が表示される。

Swift Playgrounds

Swift Playgrounds アプリ上で、アプリを作成できるようになる。作ったアプリは App Store へ申請も可能。

watchOS 8

呼吸

呼吸アプリに新しいアニメーションが追加される。また、瞑想? 的な時間を意識的に取るための「リフレクト」機能が加わる。

睡眠

睡眠中の取得データに、呼吸数が追加される。睡眠中の安定した呼吸数を適当なタイミングで 1 分間計測するというもの。

ワークアウトとフィットネス

2 つのワークアウトが追加される。1 つは太極拳。もう 1 つはピラティスワークアウト。

Fitness+ には新しいコーチ? とワークアウトが追加される。また Fitness+ は Apple Music と連携しているのだけど、更に Artist Spotlight Series と呼ばれるアーティスとタイアップしたワークアウト・シリーズが提供される。

ポートレート文字盤

iPhone 内のポートレート写真をウォッチフェイス (文字盤) として表示できるもの。写真ウォッチフェイスと違うのは、写真の被写体深度情報を使って、適切に写真とデジタル文字盤を重ねてくれるところ。

文字入力

音声入力・Scribble・絵文字の追加が 1 画面で出来るようになった。

HomeKit

HomeKit 対応のドアベルに映っているビデオカメラの様子を Apple Watch 上からも確認できる。

macOS Monterey

Universal Control

ユニバーサル・コントロールは、1 組のマウスとキーボードを複数の Mac と iPad 間で共有できる仕組み。Mac から (隣に置いた) iPad に向かってカーソルを動かすと、Mac の中のカーソルが iPad の中に入っていく。iPad の中に入ったカーソルは、そのまま iPad 上で使うことができる。その状態で Mac のキーボードを打つと、iPad 上でテキストが入力される。イベントでは、MacBook のカーソルを iPad と iMac の間で行き来させていた。

ユニバーサル・コントロールでは、デバイス間のドラッグ・アンド・ドロップもできる。

AirPlay to Mac

AirPlay を Mac 上にも表示させることができるようになる。

Shortcut

macOS にショートカットアプリが登場する。

Safari

Safari の UI が刷新される。メニューバーにほとんどの機能がまとめられる。サイドバーが新設され、複数のタブを管理する「タブグループ」機能が追加される。

「タブグループ」は macOS だけでなく、iOS/iPadOS の Safari でも使えるようになる。なお、iOS の Safari では今まで上にあったメニューバーがなくなり、下側にタブバーという形で現れる。

最後に Safari 拡張機能が iOS/iPadOS でも使えるようになる。

その他

AirPods

Conversation Boost (会話を強調) は簡易補聴器機能。目の前で話している人の会話にフォーカスを当てて、周りより大き目の音で Air Pods を着けている人に声を届けてくれる。更に周囲の騒音を小さくする機能もある。

Announce Notifications (通知の読み上げ) は、AirPods が自動的に通知を読み上げてくれる機能。今まで、メッセージの自動読み上げ機能はあったけど、通知の読み上げまではしてくれなかった。読み上げられる通知は「急を要する通知」。iOS 15 からは通知を「急を要する」か「サマリーで表示する」のどちらかに分けるようになる。

加えて AirPods が「探す」アプリに対応する。AirPods Pro や AirPods Max を「探す」アプリから探すことができるようになる。確か AirPods Max は UWB チップをのせていないはずなので、できるのは Bluetooth を使った位置のおおまかな特定と、スピーカーからサウンドを鳴らすことだけになりそう。AirPods Pro は U1 チップを使って、もっと正確な場所まで探せそう。それから、AirPods を置き忘れてしまった場合、iPhone に通知が届くようになる。

最後に AirPods シリーズが tvOS と連携するようになる。Apple TV の出力先として AirPods を選択すると、空間オーディオを使って映画を楽しめるようになる。

tvOS 15

For All of You (メンバー全員) 機能は、家族全員に対する「提案」を行なう。

homePodOS 15

HomePod mini の Siri から Apple TV の操作が出来るようになる。また、HomePod mini も Apple TV 4K のスピーカーとして利用が可能になる (現在、無印 HomePod のみ対応)。

HomePod に音声認識機能がやって来る。今年後半を予定。今はアメリカだけだったかな? 日本は対象国じゃなかった。HomePod mini を販売している全ての国でサポートするという。これで Siri に頼んだ人を認識して、その人のカレンダー情報などが返るようになるし、リマインダーの設定も頼んだ人の iPhone に設定が追加される。

iCloud+

プライバシーを強化する仕組みが 2 つ追加された。「Private Relay」と「Hide My Email」。

Private Relay はトラフィック (ネットへのアクセス情報) を全て暗号化し、サーバーへのアクセスを 2 つのインターネットリレーで別々に送る。こうすることで個人情報も自分がどこに訪れているかも、第三者が盗れなくなる。

Hide My Email はユニークでランダムな代替メールアドレスを生成する機能。その代替メアドに送られたメールは、自分のメアドに転送される。

Health

健康に関わる機能が 3 つ紹介された。

Walking Steadiness (歩行安定性) は、iPhone が測定している歩行データからユーザーの歩行安定性が損なわれていると判断した時に通知を送る。転倒リスクの軽減が期待される。

ヘルスケアアプリには健康診断の結果などを記入できるけど、その項目が何なのか分かっている人は少ない。そこで、各項目の分かりやすい(?) 説明が提供される。

Trends (トレンド) は健康状態の長期的な傾向を記録・確認するツール。Activity アプリのトレンドがヘルスケアアプリにも拡張されたのかな? 医師に相談する方が良さそうなヤバめの傾向が見られた時には、通知も届くという。

その他のヘルスケアアプリの新機能が 2 つ。

1 つ目。ヘルスケアのデータは信頼した医者に共有できるようになる。主治医は電子カルテシステムから共有データを確認できる。サポートしているのはアメリカの電子カルテ企業数社。日本は... どうなんだろ。

2 つ目。家族のヘルスケアの状態を共有できるようになる。共有項目は各自で自由に設定できる。

2021-04-21

Apple イベントで新 iMac と iPad Pro、Apple TV、AirTag が発表された

2021-04-21 (水) 02:00、Apple はイベントを開いて新型 iMac・新型 iPad Pro を含む複数の新プロダクトとサービスのアップグレード発表した。

2020 年度の Apple イベントと同じく、今回のイベントも聴衆なしのビデオ配信形式で行なわれた。

今回発表された新製品、サービスのアップグレードについては次の通り:

  • Apple Card
  • Podcast
  • iPhone 12
  • AirTag
  • Apple TV
  • iMac
  • iPad Pro

各プロダクト、サービスについて簡単にまとめてみる。

Apple Card Family

Apple が提供するクレジットカード、Apple Card に新サービスが発表された。サービス名は Apple Card Family。配偶者やパートナーと信用供与枠を共有する。また、13 歳以上の子供に対してもペアレンタル・コントロールを付与して Apple Card の利用を可能にする。いわばクレジットカードのファミリー共有のようなサービス。

Apple Card は日本で提供されていないので、主に本国アメリカ向けのアナウンスとなった。

Podcast

Apple Podcast が刷新される。イベントでは、UI のアップグレード、新しいエピソード etc. を見付けやすくするチャンネル機能、サブスクリプションの導入、広告なしの視聴や早期アクセスの提供などが紹介された。Apple Podcast サブスクリプションは 2021 年 5 月に 170 の地域と国で開始される。

iPhone 12

新色パープルが発表された。予約開始は 2021-04-23 (金) 21 時。発売は 2021-04-30 (金)。

AirTag

Apple の探し物タグ・デバイス AirTag が発表された。サイズ展開は 1 種類、色は白色のみ。直径 31.9 mm、厚さ 8.0 mm のボタン型。重量わずか 11 g。購入時にユーザーが絵文字やイニシャルを刻印できる。価格は 1 個 3,800 円 (税込)、4 個パックで 12,800 円 (税込)。予約開始は 2021-04-23 (金) 21 時。発売は 2021-04-30 (金)。

AirTag を財布の中に入れるならそのままでも良いけれど、鍵に付けようとするとくっ付ける術がない。というわけで、キーリングも合わせて発売される。Belkin 製のキーリングが 1,580 円 (税込) から。レザー製のキーリングが 4,500 円 (税込) から。Hermes 製のキーリング? が 35,800 円 (税込) から。

AirTag の主な機能は次の通り:

  • 「探す」アプリから音を鳴らす。Siri に頼んで「○○ を探して」としても OK。
  • 正確な場所を見つける (Precision Finding) 機能: U1 チップを使って AirTag までの距離と方向を iPhone の画面から確認できる。対応する iPhone は U1 チップを搭載する iPhone 11 系及び iPhone 12 系。
  • 不要な追跡の検知機能: 自分のものではない AirTag が手元にある場合アラートを出す (他人が AirTag を自分の持ち物に紛れ込ませて、居場所を追跡するのを知らせてくれる)

AirTag の仕様も落ち穂拾い的にしておく:

  • バッテリー: CR2032 コイン型電池 (交換可・通常利用で約 1 年)
  • 防水防塵: IP67 等級 (最大水深 1 メートルで最大 30 分)
  • ネットワーク: U1 チップ、Bluetooth、NFC
  • センサー: 加速度センサー

また、AirTag の発表に合わせて、「探す」アプリがサードパーティー製品へ解放されることがアナウンスされた。「探す」アプリに対応したサードパーティー製の「探し物タグ」も「探す」アプリから見つけられるようになる。

Apple TV 4K (NEW)

新型 Apple TV 4K が発表された。A12 Bionic を搭載してよりパワフルになった。価格は容量 32 GB モデルが 21,800 円 (税込)、64 GB モデルが 23,800 円 (税込)。予約開始は 2021-04-30 (金) からで、発売は 5 月後半を予定。

新しい Apple TV 4K は、HDR の高フレームレート再生に対応。AirPlay もアップデートされ、iPhone 12 Pro で撮影した 60fps の HDR 動画を Apple TV 4K に飛ばすことができる。

新しい Apple TV 4K ではカラーバランス機能が追加される。iPhone を使って TV の画面をスキャン(?)。その結果を受け取って、Apple TV がその TV に最適のカラーバランスでビデオ出力を行なう。

Siri Remote の刷新

Apple TV 付属の Siri Remote が刷新される。今までの Touch サーフェスが廃止され、タッチ対応クリックパッドによる十字キー的な操作とタッチ操作受け付けが可能になる。また、クリックパッドの外側を円を描くようにドラッグすると早送り・巻き戻しが出来るジョグコントローラーとして働く。

また、テレビ用の電源ボタンと消音ボタンが追加。Siri ボタンは側面に移動した。

その他、新しい仕様を落ち穂拾いすると、HDMI 2.1 (8K 解像度・120 Hz・eARC) をサポートし、ネットワーク系は MIMO 対応 802.11ax Wi-Fi 6、Bluetooth 5.0 に対応する。

iMac (NEW)

M1 チップを搭載した iMac が発売される。M1 チップの恩恵でロジックボードと排熱機構を見直したことで、大きく形を変えることになった。色はブルー、グリーン、ピンク、シルバー、イエロー、オレンジ、パープルの 7 色展開。価格は 154,800 円 (税込) から。予約開始は 2021-04-30 (金)、発売は 5 月後半を予定。

ディスプレイは 24 インチの 4.5K Retina ディスプレイ。カメラは 1080p の FaceTime HD カメラ。マイクは 3 マイクアレイで、ビームフォーミング機能により背景ノイズを低減させるという。スピーカーは 6 つ。うち 2 組がフォースキャンセリングウーファーで低音の正確性を高めている。イベントでは空間オーディオにも対応すると言っていた (すごいな)。

USB-C ポートを最大 4 つ備え、うち 2 つが Thunderbolt ポートとなっている。電源ポートは磁石で接続。更に電源アダプターに Ethernet ポートを付けた。電源供給と有線 LAN 接続が、電源ケーブル 1 本で行なえるようになる。

Magic Keyboard

iMac 用の Magic Keyboard はワイヤレスでありながら Touch ID をサポートする。

iPad Pro

iPad Pro が M1 チップを採用する。色はシルバーとスペースグレイの 2 色展開。ストレージは 128 GB, 256 GB, 512 GB, 1 TB そして 2 TB。11 インチモデルは 94,800 円 (税込) から、12.9 インチモデルは 129,800 円 (税込) から。予約開始は 2021-04-30 (金)、発売は 5 月後半を予定。

まずは 11 インチ・12.9 インチモデル共通の新仕様を見て行こう。

Cellular モデルではついに 5G に対応。

USB-C ポートは USB 4 にも対応する Thunderbolt に対応した。帯域帯は前モデルの 4 倍となる 40 Gbps となる。

新しい iPad Pro は前面カメラが強化された。122 度の視野角を持つ 12 MP の超広角カメラが追加された。従来のカメラと新しく追加された超広角カメラの 2 つを使って、iPad Pro はセンターフレーム (Center Stage) と呼ばれる機能を提供する。これは、FaceTime 動画通話などで常に話者を画面の中央に保つ機能。人が動くと、カメラが動いたかのように自動的に人物をセンターに持っていく。また他の人が新しく画面に現れたら、全員が映るように画面をズームアウトする。

11 インチモデルと 12.9 インチモデルの違いを見よう。

両者の違いはディスプレイ。11 インチモデルは従来通りの Liquid Retina ディスプレイを採用。一方、12.9 インチモデルはPro Displa XDR の技術を取り入れた Liquid Retina XDR ディスプレイを採用する。明るさは 1000 ニト。ピーク輝度は 1,00 ニト。コントラストは 100 万対 1。Liquid Retina XDR ディスプレイはミニ LED 技術によって支えられている。

Scribble

Apple Pencil で手書きした文字を OCR よろしくデジタルに認識してくれる Scribble 機能。英語と中国語のみに対応していたけど、このたびフランス語・ドイツ語・イタリア語・ポルトガル語・スペイン語がサポート言語に追加された。残念ながら日本語はまだ未対応。

Magic Keyboard

新色ホワイトが追加された。

あとがき

Apple が 4 月にイベントを開いたのは初めてかな? 過去のイベントを振り返ると、3 月に iPad イベントが発表されることが多かった。なので、iPad Pro の新モデルが発表されたのは受け入れられたけど、iMac に Apple TV に AirTag と新製品がこれでもかと発表されたのには驚かされた。

先日、Kindle を電車の中に置き忘れて鉄道の遺失物センターにお世話になった。その経験から AirTag は是非に欲しいと思っている。電池を自分で入れ替えられるのも有り難い。ただ、Kindle にはどうやっても AirTag を付けられそうにない。AirTag を埋め込めるカバーとか出してくれないかな?