2013-02-16

NTT R&D: ワークショップ 技術革新は市場変化にどのようについていくのか 〜 もしくはアイドルおたくの生態

NTT レゾナント主催で参加した NTT R&D フォーラムにおけるワークショップをレビューする。

概要

日本技芸のリサーチャー・濱野 智史 (はまの さとし) 氏を迎えての二部構成。第一部は濱野氏によるパネル・ディスカッション。第二部はブロガー参加によるワークショップ。各一時間ずつ、計二時間。

パネル・ディスカッションのネタは、濱野氏が著作者の一人に入っている「平成史」という本の内容から。

平成史 (河出ブックス)
小熊 英二、貴戸 理恵、菅原 琢、中澤 秀雄、仁平 典宏、濱野 智史

4309624502
河出書房新社 2012-10-11
Amazonで詳しく見る
by G-Tools

ぼくは「平成史」をまだ読んでいないので、パネル・ディスカッションでメモしたことからこのエントリーを書く。

濱野氏は「平成史」で、最近 20 年間の情報社会の変化を担当した。一行で書けば

世界の在り方は大きく変わったけど、日本の仕組に変化はない

今回のパネル・ディスカッションのキーワードは、同書で「もれおちた人々」と呼んでいる人々。昭和であれば「会社に入って昇給して、結婚して、家を買って、定年退社する」というスタンダードな道があった。しかし、平成の世の中、この道から「もれおちた人々」が多くなった。その一例として恋愛弱者を挙げていた。

パネル・ディスカッションにあたっては、「もれおちた人々」の代表としてアイドルおたくを招いていた。三人いて、みな若い。そして話題は、「逆転の発想」! アイドルおたくのために NTT R&D フォーラムのサービスが使えないか模策しようというもの。

ついていけなかった...

ぼくはテレビを持っていない。テレビを見ないので、誰がアイドルか知らない。アイドルおたく達の文化外に住んでいる。

今回のディスカッションでは、アイドルおたくたちの文化をかいま見ることができた。

少し別世界に足を踏み入れた気がしたのは、きっと気のせい。

以下、列挙式に内容を...

  • 握手会に行きたい。でも行けない人もいる。バーチャルで目の前にアイドルと握手会が出来たら嬉しい
  • AKB のビデオで、推しカメラといって気に入ったメンバーだけを追った動画を見ることができる
  • アイドルの生体信号を知ることができたらシンクロできる。特に総選挙の時!
  • アイドルの家電情報を知ることができたら嬉しい

アイドルおたくは「絶体になれないと分かっているけど、アイドルの特別な人になりたい」と思う人々が多い。

ワークショップでは、ブロガー一人一人が意見を述べたり、アイデアを語ったりした。

あとがき

パネル・ディスカッション中は、発表者たちの熱気に押された。凄い話を聞いている気になった。今、メモを読みながら記事に書き出そうとしてみたところ、上手くまとめられなかった。

思うに、「アイドルおたく」をぼくの中で咀嚼しきれていないのだと思う。

今のぼくにとって、リンクすることのない話題だった。ただ一、二年経った時、今日の話題を思い出しカチリと回路が入る (ぼくがアイドルおたくになるわけじゃないよ) 可能性を感じた。こういうブロガー・ミーティングがあると知っていたら、ぼくは行かない。NTT R&D フォーラムのブロガー向けパネル・ディスカッションの枠でなかったら聞かなかった。でも、知らない世界・文化が頭にストックされた。これが活かされるかどうか? 少し時間を置く必要がありそう。

No comments:

Post a Comment