2006-11-06

「Google Reader の使い方」裏話

2006-11-01、ウェブサイト「Google Reader の使い方」のアナウンスを出した。

本エントリーは、その製作秘話 (そんな大したもんじゃないけど)。

はじまり

事の起こりは、一通のメールだった。差し出し名は、「Gmail の使い方」管理人。

「Gmail の使い方」管理人さん! この方の事なら、少々存じ上げている。メルマガ「Gmailの使い方」の発行者にして、はてブ数 1300 over を記録したお化けサイト「Googleサービスの使い方!」の管理人。ぼくのブログでも、「Gmail 専門のメール・マガジン?」というタイトルでメルマガを取り上げたことがある。更に言えば、同メルマガには何度も拙ブログを取り上げて頂いている。メルマガの発行される水曜日は clmemo@aka の訪問数が一週間で最も多い! 「Gmail の使い方」管理人さんには、いくら感謝しても足りない。

その「Gmail の使い方」管理人さんから、メールが届いた。件名は、「『Google Reader』の使い方をまとめてみませんか?」だった。2006 年 7 月 24 日、お昼前のこと。

返事を書く

メールは、まず挨拶に始まり、ぼくが Google Reader の記事を多く書いていることに触れていた。確かに、2006-07-24 の時点で、clmemo@aka の Google Reader 関連の記事は 20 を越えていて、それなりに Google Reader について詳しい自負はあった。そこに、

そこでこの際、Google Readerの、ニュース、特長、短所、使い方、などをまとめたページを作ってみませんか?

『Google Reader』の使い方をまとめてみませんか? より引用

と言われて、気分の悪からうはずがない。

Readerのまとめページがどれだけ需要があるかは予想できませんが、うちのメルマガやサイトで紹介できたらいいなぁと思いまして。

『Google Reader』の使い方をまとめてみませんか? より引用

とのことで、紹介ページがメルマガで紹介して下さるとの言質も頂けた。メールは、サイト作成のアドバイスが続き、「連絡お待ちしています」との言葉で結ばれていた。

ぼくは、申し出をありがたく受け、次のような返事を出した。

早ければ 8 月の頭に。おそくとも、9 月末位いまでには プロトタイプを公開できるかと思います。

Re: 『Google Reader』の使い方をまとめてみませんか? より引用

「Google Reader の使い方」を作り始める

7 月中はサイトのアウトラインを作るだけで時間を使い切った。8 月頭のリリースは出来なかった。

8 月頭は、帰省をして、何も書けなかった。

2006-08-15。伏兵が現れた。なんと、このブログをホストしている Blogger が Blogger beta に大きくバージョン・アップしてしまった。この対応に追われている内に、8 月も終わりが近づいてしまった。

実際、「Google Reader の使い方」に本腰が入ったのは、8 月末からだった。

8 月 31 日と 9 月 1 日の二つのエントリー (Google Reader の良い点と悪い点, Google Reader の auto ソート機能) は、新サイトの記事の下書きだった。

7 月末のサイト・アウトラインに沿って、使うであらうスクリーン・ショットを全て撮った。フィード・リーダーの説明に、初心者には見慣れない用語 (サブスクリプションやフィード) が多い事に気づいて、用語集を作った。Google Pages で複数サイト (最大 5 つまで) が作れるようになったので、greader.ja.googlepages.com というアドレスを取得した。「フィード・リーダーって...」というページを書き始めた。

当初は、もっと冗長なテキストの続くサイトになるはずだった。

九月の最終日 (29 (金) と 30 (土)) を使って、なんとかプロトタイプは完成できるかと思っていた。けれどその希望は、2006 年 9 月 29 日の昼に幻想と掻き消えた。

Google Reader 2.0 リリース

予感はあった。Google Reader が大きなバージョン・アップを控えているという予感は。

Google Reader は、リリースから 3 か月おきに、大きい新機能をリリースしていた。小さなアップデートは、ほぼ一か月ごとに行なわれていた。それが、2006-07-20 のアップデートを最後に、ピタッと音沙汰がなくなった。Google Groups に頻繁に訪れユーザーと応対していた Google Reader Team の Mihai Parparita 氏も、めっきり姿を見せなくなっていた。

小さなアップデートをするよりも、小さな不満に応えるよりも、重要なことが行なわれている。

Google Reader Team の Mark (all) as read and search というエントリーで触れられていた、全記事の既読機能か、検索機能が作られているんだらうと、ぼくは予想していた。大きなリリースの間隔からすれば、それは 10 月中にリリースされてもおかしくない。そこまでは、予想できてた。

2006 年 9 月 29 日。ぼくの予想より、少し早く、「それ」はリリースされた。Google Reader バージョン 2.0! 予想通り「Mark all as read」機能が搭載され、そして、予想を上回る UI の刷新が為されていた。

というか、ほとんど別のフィード・リーダーになっていた。ぼくは、この変化に動揺していた。

10 月頭の混乱

新しい Google Reader の登場で、全てのスクリーン・ショットがゴミ箱行きになった。下書きの二つのエントリーは、時代遅れになった。ビューが二つできたことで、サイトのアウトラインも見直しを迫られた。二か月分の作業が、リセットされてしまった。Google Reader に詳しいという自負も、0 にリセットされた。

何より、Google Reader の最大の特徴である One Finger Reading 機能がなくなって、ぼくは新 Google Reader を使い続けられるか自信が持てなくなった (One Finger Reading 機能は 2006-10-10 に復活)。

「使い方」をまとめるより先に、「使い方」を勉強することが必要になった。なんてこった!

Google Reader 2.0 では、ユーザーによって作られた各種 Greasemonkey スクリプト (show original in tab, wide view, adds additional Google Reader access keys) も全滅した。

10 月頭は、Google Reader 2 に慣れること、新 Google Reader をブログに書くこと、そして動かなくなった Greasemokey を動くすることに忙しくなった。Greasemonkey スクリプトは、約二週間で 6 つ書いた。

そしてサイトの公開へ

目が回らなくなる忙しさの中、サイトの記事も少しずつ書き始めた。当初の冗長な文章は諦めていた。シンプルに書かないと、書く事が多すぎて手が回らなかった。10 月 12 日には、サイトの最初の数ページを公開。「Gmail の使い方」管理人さんへのメールを見ると、10/15 には、6 つのページを公開していたとある。

ぼくがサイトを書いてる間にも、Google Reader は細々とアップデートを繰り返した。新機能が追加されたり、不具合が直されたり。その度にサイトの記述も修正した。とにかく、10 月中は変更点が多くて大変だった。

何かよいタイミングを見付けて、とにかくサイト公開の告知をしてしまおうと考えた。

10 月 12 日のサイト公開以来、Google Analytics はサイト訪問者がぼく自身と「Gmail の使い方」管理人さんの二人だけだと教えてくれていた... (涙)。

2006 年 11 月 1 日午前 0 時 25 分。「Gmail の使い方」管理人さんに、メールを送った。

そろそろ、一区切り。最低限の説明は出来たと思います。

あと、最新アップデートの内容の更新をして、一つページをアップする予定です。

# これは朝までにやります。

Re: 『Google Reader』の使い方をまとめてみませんか? より引用

11 月 1 日のメルマガに、「Google Reader の使い方」が紹介された。かうして、「Google Reader の使い方」は人に知られるやうになった。最初のメールが届いて、3 か月の時が経っていた。

2 comments:

  1. 本当にお疲れ様でしたー^^

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  2. ありがとうございまーす。G-FAN さんって、「Gmail の使い方」管理人さんだったんですね。気づいていませんでした (汗)。

    この後、Blogger と Google Pages に関するエントリーを一本出すつもりです。今回のような「まとめページ作り」での二つのサービスの長所・短所を扱います。どうぞお楽しみに ;)

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