GNU 関連のマニュアルは Texinfo という TeX の方言で書かれてる。例えば、Texinfo 自身、GNU Emacs、GNU wget、autoconf、gcc、screen、などなど。
いざマニュアルを印刷しようとすると、そのページ量に圧倒される。GNU Emacs のマニュアルなんて 800 ページを越えている。いくら僕の面の皮が厚いからって、そんなに印刷機を動かす勇気はない。そこで psnup コマンドを利用して 1 枚に複数ページを印刷してる。
$ psnup -4 -m0.5cm manual.ps | lpr
-4 オプションで一枚に 4 ページ印刷。両面印刷が可能なら、一枚の紙に 8 ページ分印刷できる。つまり、800 ページのマニュアルを 100 枚の紙で印刷できる計算。これ位いなら、人目を忍んでちょっとやってみようかな... という気になる。ちなみに、-m0.5cm は、紙のふちに 0.5cm のマージンを取る設定。そうしないと、パンチ穴を開けるスペースのないマニュアルが時々ある。
さて、そうやって印刷したものを読んでると、文字が汚いと思うことがある。e の横棒が消えそうになってたり、t の横棒が見えにくかったり。
Texinfo は TeX ベースだから高品質。だから、問題はプリンターの方にあるんだろう、と思ってた。実はそれが大間違い。TeX から作った PS ファイルでは、アウトライン・フォントじゃなくてビットマップ・フォントが使われてる。ビットマップ・フォントを 1/4 に小さくすれば見難くなるのは道理。
LaTeX だと PSNFSS のお蔭で、簡単にアウトライン・フォントの一種である PostScript フォントが使えるけど、Texinfo は LaTeX ベースじゃなくて TeX ベース。PS フォントを使うためには、TeX ファイルのソース、つまり texinfo.tex をいじらなくちゃいけない。
というわけで、texinfo.tex で PostScript フォントを使う pstexinfo.tex なんてのが色んな人達の手で書かれていて、Texinfo ML にも投稿されてるけど、本家ではメインの開発が忙がしくて取り込む気配がない。原因も解決策も分かってるのに、そこから先に進まない。世の中、上手くいかないものだ。
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