dvipng は、TeX の DVI ファイルから PNG (or GIF) 画像を生成するコマンド。今回は簡単な使い方を書いてみる。
先に書いておくけど、dvipng 1.6 はまだ日本語に対応していない。
インストール
インストール方法は、普通の GNU 方式。通常、以下の操作で OK なはず。
$ ./configure $ make # make install
必須のパッケージは、 gd と libing, libz, Texinfo。gd 以外、ほとんどのシステムでデフォールト・インストールされてるはず。
dvipng を使ってみる
こんな TeX ソースを試してみよう。
\documentclass{article} \begin{document} This is a test of dvipng. \newpage \pagestyle{empty} \begin{equation} 1 + 2 + \cdots + 10 = \sum_{i=1}^{10} i = \frac{10(10-1)}{2} \end{equation} \end{document}
ファイル名を dvipng.tex とする。コンパイルは次の通り。
$ platex dvipng.tex $ ls dvipng.aux dvipng.dvi dvipng.log dvipng.tex
出来上がった DVI ファイルを dvipng にかけてみよう。
$ dvipng dvipng.dvi $ ls dvipng.aux dvipng.dvi dvipng.log dvipng.tex dvipng1.png dvipng2.png
dvipng1.png と dvipng2.png というファイルが出来た。このように、dvipng は、1 ページごとに PNG 画像を生成し file#NUM.png という名前で出力する。
PNG ファイルの中身を見てみよう。
dvipng1.png は、縦長の画像になった。dvipng は基本的に、文字が表示された範囲だけを PNG にする。この場合、ページ番号がページ下にあるため縦長の画像になってしまった。
dvipng2.png は数式の画像。ページ番号を出力させないよう \pagestyle{empty} という命令を使った。今回、サンプルということで改ページ後に入れたけど、本来、このコマンドはプリアンブルに入れるもの。
dvipng のオプション
よく使いそうなものだけ、ピップアップ。詳しいことは、info を読んで下さい。
- -T tight
- dvipng2.png を見れば分かるが、左上に空白部分が残っている。このオプションを指定すると、できる限り空白部分を除くようになる。
- -bg transparent
- 背景部分を透明にする。
- -fg 'rgb 1.0 0.0 0.0'
- 前景色 (文字の色) を指定する。
- --gif
- PNG 画像の代わりに GIF 画像を出力する。
- -pp firstpage-lastpage
- firstpage から lastpage までを dvipng する。
さっきの dvipng.dvi の 2 ページ目を赤色で出力してみませう。
$ dvipng -T tight -bg transparent -fg 'rgb 1.0 0.0 0.0' -pp 2:2 dvipng.dvi
Webpage やプレゼンなんかで、TeX の数式を PNG で貼り付けたくなることがあると思う。そんな時、dvipng は役に立つ。
ref
- [2005-06-30] dvipng 1.6 リリース
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