2011-02-08

2011-02-08 の Doodle はジュール・ヴェルヌ

Google のトップ・ページに今日はかなり凝った Doodle が現れた。

海中を窓から覗きこむ絵。右にあるレバーで、向きを変えることができる。twitter のうわさによると、どうやら今日がジュール・ヴェルヌの誕生日であるらしい。

ジュール・ヴェルヌ (Jules Vernes)

ジュール・ヴェルヌの誕生日は 1828-02-08。H・G・ウェルズと並ぶ「SF の父」。今回の Doodle は、彼の代表作「海底二万里」からとられたものと思われる。きっと、潜水艦ノーチラス号からの眺めをイメージしたんでせう。

海底二万里

「海底二万里」は「海底二万マイル」「海底二万リュー」「海底二万リーグ」とも訳される。原題は「Vingt Mille Lieues Sous Les Mers」で、これを直訳すれば「海底二万リュー」が一番近い。メートル法を作ったのはフランスなのに、メートル法の利用がヨーロッパの中で遅れたのがフランスだったのも皮肉な話。「リュー」はメートル法ではなくフランス古来の長さの単位。約 4 km にあたる。従って、2 万リューは 8 万 km。地球の外周が 4 万 km なので、地球二周分にあたる。

「海底二万リーグ」はフランス語の「リュー (lieue)」を直英訳した「リーグ (league)」にしたもの。「海底二万里」は日本の一里が約 4 km であることから、「1 里 = 1 リュー」としたもの。「海底二万マイル」に関しては、どういう歴史的曲折があってこうなったのか分からない。一番ぼくらの耳になじむ邦題なのに困るねぇ。

「海底二万里」は「神秘の島」及び「グラント船長の子供たち」と合わせて三部作を構成する。といっても、「海底二万里」と「グラント船長の子供たち」は全く独立した作品で、両者の登場人物が「神秘の島」に現れる、という形式。19 世紀の小説には、こういう形式の三部作が少なくなかったという。

このうち、「グラント船長の子供たち」は長らく絶版状態だったけど、最近復刊を果たした。三部作を全部読める様になったのは嬉しい。

海底二万海里 (福音館古典童話シリーズ (11)) 神秘の島 (上) (福音館古典童話シリーズ (21)) 神秘の島 (下) (福音館古典童話シリーズ (22)) グラント船長の子供たち〈上〉 (fukkan.com) グラント船長の子供たち〈下〉 (fukkan.com)

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