Amazon で、ハイドンの交響曲全集が 3,232 円で予約発売されている (発売予定日は 2009-06-09)。激安すぎる!! これはどうしたことか?!
ハイドンの交響曲全集
本題に入る前に、ハイドンの交響曲について簡単な説明をば。
ハイドンはオーストリアの作曲家。フルネームは Franz Joseph Haydn (フランツ・ヨーゼフ・ハイドン)。 1732 年生まれ 1809 年没。時期的にはバッハの後、ベートーヴェンの前。モーツァルトより先に生まれているけど、モーツァルトが短命だったので、モーツァルトより後に死んでいる。
ハイドンは交響曲をたくさん書いた。交響曲の番号は 104 まで。この他、番号なしの交響曲 (交響曲 A とか交響曲 B とか) があるので、交響曲の数は 110 曲弱。交響曲の様式を確立したこともあり、ハイドンは「交響曲の父」と呼ばれる。
ハイドンの交響曲の演奏時間は、一曲 15 分から 30 分。CD 一枚に入るのは 3 〜 4 曲。全ての交響曲を CD に納めると、30 枚を越える大ボックスになる。これまでに、ハイドンの交響曲を全曲録音した指揮者は 2 人しかいない: アンタル・ドラティ (CD 33 枚組) とアダム・フィッシャー (CD 33 枚組)。
一般によく演奏されるのは、93 番から 104 番までの 12 曲。ロンドンに住むザロモン氏に招かれて、「ザロモン・コンサート」の中で演奏されたことから「ザロモン・セット」と呼ばれる。この他、初期の名作 6 番「朝」、7 番「昼」、8 番「夕」などもよく聞かれる。2009 年のウィーンフィル・ニューイヤー・コンサートでは珍しく 45 番「告別」が演奏された (2009 年はハイドン没後 200 周年に当たる)。
mp3 の全集
最近、クラシックの CD はとても安くなった。昔は 2 万円以上していたボックスが 1 万円を切って再販されることも、しばしばある。ハイドンの交響曲全集も値段が下がったボックスの一つだった。
ドラティの全集 (33 枚組) が 6,665 円。フィッシャーの全集 (33 枚組) が 9,990 円。ドラティは有名な指揮者で、異稿版も録音している。フィッシャーは、この全集で初めて名前を聞く指揮者だけど、ドラティより好みな演奏も少なくない。録音が新しいのも魅力。どちらの全集を買おうか悩んでしまう。えいやっと、両方買ってしまうのも手かもしれない。
さて、そんな中現れた 3,232 円の全集。これはどういったものか? レーベルは Nimbus Records。指揮者はアダム・フィッシャー。CD の枚数は 8 枚。8 枚? 8 枚では 104 の交響曲はとても収録し切れない。その秘密はフォーマットにあった。
実はこれ、mp3 の全集だった。Amazon の解説によると、320 kbps の mp3。iPod に転送して聴くもよし、カー・オーディオで聴くもよし、といふことらしい。
mp3 は非可逆な圧縮音源なので、CD に比べて音質は劣る。とはいえ、iPod なんかに入れる場合は、最初から mp3 や AAC に変換してしまう人が大半だらうから、変換の手間が減ると考えてもいいのかもしれない (33 枚もリッピングするのは大変だものねぇ)。いずれにしろ、選択肢が増えたことは喜ばしい。
rel
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