2021-09-15 (水) 02:20、Apple はイベントを開いて新型 iPad と iPad mini、そして新 Apple watch と iPhone の発表を行なった。
今回のイベントも聴衆なしのビデオ配信形式で行なわれた。
今回発表された新製品・アップデートは次の通り:
- iPad
- iPad mini
- Apple watch series 7
- Fitness+
- iPhone 13 / iPhone 13 mini
- iPhone 13 Pro / iPhone Pro 13 Max
各プロダクト、サービスについて簡単にまとめる。
iPad
第 9 世代の iPad が発表された。色はスペースグレイとシルバーの 2 色展開。ストレージは 64 GB と 256 GB。予約は今日からで、発売開始は 2021-09-24 (金)。価格は 39,800 円 (税込) から。
新しい iPad は A13 Bionic チップを搭載。フロントカメラは 12 MP の超広角レンズにアップデートされ、(今年前半に発表された iPad Pro と同様に) センターフレーム (Center Stage) 機能に対応する。センターフレーム機能は FaceTime ビデオなどで人物が画面の中心に来るよう調整してくれる。今回の発表では、センターフレーム機能が FaceTime ビデオだけでなく Zoom や BlueJeans, Webex などのビデオ通話アプリでも利用可能であること、ビデオの撮影や配信 (TikTok など) でも使えることが紹介された。
ディスプレイは 10.2 インチ。新しく True Tone に対応。部屋の明るさに応じてディスプレイの色温度を調整する。
アクセサリーに目を向けると、Apple Pencil のサポートは第 1 世代で変わらず。コネクターもライトニング端子のまま。ホームボタンは継続され TouchID が採用されている。
iPad mini
第 6 世代 iPad mini が発表された。色はスペースグレイ、ピンク、パープル、スターライトの 4 色展開。ストレージは 64 GB と 256 GB。予約は今日からで、発売開始は 2021-09-24 (金)。価格は 59,800 円 (税込) から。
新しい iPad mini は 2 年振りのアップデート。メジャーアップデートと言って差しつかえない。
画面のボーダーは狭くなり、ホームボタンが廃止された。iPad Air と同じように、トップボタンhから TouchID を使うことができる。
ディスプレイは Retina ディスプレイから Liquid Retina ディスプレイにアップデート。True Tone に対応する。画面サイズは 7.9 インチから 8.3 インチへと拡大。
チップは A15 Bionic。パフォーマンスは CPU で 40%、GPU で 80% の高速化を果たしたと Apple は言っている。
カメラもアップデートされている。バックカメラは 8MP から 12MP に向上し 4K 動画の撮影も可能になる。フロントカメラは 7MP から 12MP の超広角カメラになり、センターフレームに対応する。加えてスピーカーは横向きでステレオ・スピーカーに対応する。
アクセサリーへの対応も進化した。iPad Air/Pro 等と同じようにライトニング・コネクターから USB-C ポートへ変更されている。携帯ネットワークは 5G をサポート。Apple Pencil は第 2 世代が使えるようになる。
あと Smart Folio カバーも新しい iPad mini 向けに刷新される。
Apple Watch
Apple Watch Series 7 が発表された。色はアルミニウム・モデルがグリーン、ブルー、プロダクト・レッド、スターライト、ミッドナイトの 5 色展開; ステンレススチール・モデルはシルバー、グラファイト、ゴールドの 3 色展開; チタニウム・モデルはナチュラルとスペースブラックの 2 色展開。予約開始日は告知されず、今年秋後半発売とだけ発表された。
Apple Watch Series 7 は (Series 4 から数えて 3 年振りに) ディスプレイ・サイズが大きくなる。画面サイズは 20% 大きくなり、ベゼルは 1.7mm にまで細くなった (40% 細くなった)。ウォッチそのものの大きさに大きな変更はなく、今までのバンドがそのまま使える。
Series 7 では大きくなった画面に合わせて、アプリの UI も刷新されるという。各種アプリでボタンが大きくなりタップしやすくなる上、テキスト入力にフルサイズ・キーボードが提供される。
Series 7 用の文字盤も追加される。「輪郭」文字盤は画面の縁一杯に目盛り盤が広がり、手首を上げるとアニメーションが起きる。「モジュラー」文字盤はアップデートされて、大き目のコンプリケーションを 2 つ配置できるようになる。
防塵性能は IP6X 認定を取得。防水性能は WR50。今まで Apple は防水性能を IPX8 のような形で説明していたけど、Series 7 からは WR50 という形で公表するみたい。WR50 は 50m 防水のことかな? いわゆる 5 気圧防水ということで、Apple Watch をつけたまま水泳が出来ますよ、というレベル。
バッテリー性能は今まで通り変わらないとしているが、充電機能に向上が見られる。バッテリー 0% から 80% までの充電時間は 45 分。Series 6 より最大 33% 速く充電できるという。8 時間の睡眠記録には 8 分の充電で十分という嬉しい情報も提供された。
また watchOS 8 の新規能として、ワークアウトの自転車向けアップデートが発表された。これは自転車に乗って移動を開始すると、ワークアウトの開始を促すというもの。現在、屋外のウォーキングやランニングで同様の機能があるけれど、それの自転車対応版といったところか。自転車を停めるとワークアウトも自動的に一時停止になる。それからサイクリングでの転倒検出機能も追加されるという。転倒検出機能は今までもあったけど、サイクリング中の転倒は検出されなかったみたい。歩いてて転ぶのと、自転車で高速移動している時に転倒するのとでは、動きが違うのかな?
Apple Fitness+
Apple Fitness+ の提供国が拡充される; けど日本はまだ対象外。現在提供されているのはオーストラリア、カナダ、アイルランド、ニュージーランド、イギリス、アメリカの 6 か国。秋には更に 15 か国への提供が行なわれる (オーストリア、ブラジル、コロンビア、フランス、ドイツ、インドネシア、イタリア、メキシコ、ポルトガル、ロシア、サウジアラビア、スペイン、スイス、アラブ首長国連邦)。今までは英語圏だけだったけど、ついに英語圏を飛び出す。吹き替えではなく字幕で対応するとのこと (6 言語の字幕が用意される)。
Fitness+ は SharePlay (iOS 15 では未対応; iOS 15.1 以降で対応される予定) を使ったグループワークアウトにも対応する。一緒にワークアウトをやっている人の顔が見えたり、アクティビティリング達成の通知が行なわれるとのこと。
iPhone 13 / iPhone 13 mini
iPhone 13 と iPhone 13 mini が発表された。色はピンク、ブルー、ミッドナイト、スターライト、プロダクト・レッドの 5 色展開。ストレージは 128 GB、256 GB、512 GB。予約開始は 2021-09-17 (金) 午後 9 時から、販売開始は 2021-09-24 (金)。価格は 86,800 円 (税込) から。
iPhone 13 ではノッチが 20% 小さくなる。
チップは A15 Bionic。A14 Bionic と同様に 2 つの高性能コアと 4 つの高性能コアからなる 6 コア CPU で、GPU は 4 コア。
バックカメラでは iPhone 12 Pro Max で導入されたセンサーシフト式の光学式手ぶれ補正を Iphone 13 (と mini) で採用する。動画撮影ではシネマティック・モードという新しいモードが提供される。これは写真撮影におけるポートレート・モードの動画版みたいなもので、主に人物などにピントが合わさり背景が映画のようにボケてくれるというもの。どこにピントを合わせるかは iPhone が全て自動で行なってくれるけど、マニュアルでピントを合わせる場所を指定することも可能。
iPhone 13 ではバッテリー容量が増加する。iPhone 13 mini で (旧同型機種より) 1.5 時間、iPhone 13 で 2.5 時間動作時間が伸びる。バッテリーの伸びはバッテリー容量の伸びだけでなく、ソフトウェア的な改善でも実現されている。Apple はその一例としてスマートデータ・モードを上げた。この機能は 5G の速度が不要な時は LTE に切り替えるという。
iPhone 13 Pro / iPhone Pro 13 Max
iPhone 13 に引き続き iPhone 13 Pro / iPhone 13 Pro Max も発表された。色はシエラブルー、シルバー、ゴールド、グラファイトの 4 色展開。ストレージは 128 GB、256 GB、512 GB、1 TB。予約開始は 2021-09-17 (金) 午後 9 時から、販売開始は 2021-09-24 (金)。価格は 122,800 円 (税込) から。
基本的に iPhone 13 と同様の進化をしていて (ノッチも 20% 小さくなる!)、更に Pro らしい機能強化が図られている。
iPhone 13 Pro に搭載される A15 Bionic チップは 4 コア GPU ではなく 5 コア GPU を搭載する。
iPhone 13 Pro 最大の変化は ProMotion に対応すること。iPad Pro と同様に最大 120 Hz のリフレッシュレートで、動きに変化がない場合は自動的にリフレッシュレートを低くする (最小 10 Hz)。
iPhone 13 Pro のカメラも進化する。バックカメラのうち望遠カメラは光学 2.5 倍から 3.0 倍へ変わり、ナイトモードにも対応する。超広角レンズはマクロ写真撮影をサポートする。今まで以上に近距離 (最短 2 cm!) での撮影が可能になるとのこと。
iPhone 13 Pro でもバッテリー時間の改善が成されている。iPhone 13 Pro で 1.5 時間、iPhone 13 Pro Max で 2.5 時間、動作時間が伸びる。
あとがき
ついに iPhone Pro に ProMotion がやって来る。iPad Pro でヌルヌルな動作感を味わっているので、少し楽しみ。カメラも色々と進化しているけど、ぼくはカメラのことが詳しくないので、よくわからない。マクロ撮影が出来ると、写真撮影がもっと楽しくなるのかな? Apple Watch は画面サイズの変更と充電効率の改善がメインの変更で、新しいセンサーがつくとかはなかった。Series 4 で数 mm 画面サイズが大きくなっただけで、視認性は見違えるほど変わったので、今回の変更も楽しみ。
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