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2013-02-16

NTT R&D: さまざまなデバイスを駆使した「場所」に関する情報集配信

NTT レゾナント主催のブロガー・イベントで、NTT R&D フォーラムを見学した。展示のレビューを書く。

Wi-Fi アクセス・ポイントを使った情報配信

この展示では、情報の集収と配信の二つのトピックを扱っていた。ぼくは主に配信の説明を受けたし、こちらの方が面白かったので、配信側のレビューだけ行なう。

情報配信の手順は次の通り:

  1. サービス A に、Wi-Fi アクセス・ポイントの情報 (Mac Address や SSID) を登録
  2. Wi-Fi アクセス・ポイントを各所に配置
  3. アプリをデバイス (Android 機や iOS 機など) にインストール
  4. デバイスが Wi-Fi アクセス・ポイントを発見したら、サービス A に問い合わせ
  5. サービス A に登録済の Wi-Fi アクセス・ポイントなら、アプリに情報を配信

アプリとサービスを作ってしまえば、Wi-Fi アクセス・ポイントを配置するだけで各所の情報を提供できる。例えば、美術館の様な場所に沢山アクセス・ポイントを置き、アクセス・ポイント A を検知したら、美術品 A の情報を表示。アクセス・ポイント B を検知したら、美術品 B の情報を表示。という風な具合に情報配信できる。

このやり方の良い点は、「Wi-Fi アクセス・ポイント」という既存のデバイスを使っていること。同じことを RFID でやる考えもあるけれど、RFID は手軽に手に入らない。Wi-Fi アクセス・ポイントなら比較的簡単に入手できる。小さなスタートアップでサービスを開始するには負担が小さい。また、位置情報を GPS で手に入れる方法もあるけれど、GPS は室内に弱いという弱点がある。アクセス・ポイントなら室内でも利用可能だし、電界強度の強さに応じて情報配信する距離をある程度制御できる。

あとがき

スモール・スタートアップ向けに既存のデバイスを使ってしまうアイデアに脱帽。これなら、すぐにでも始めることが出来るんじゃないかな? 電源の取りにくい室外に弱い欠点を逆手に取って、GPS が苦手とする「室内」に強い! へと発想転換したのも面白い。

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