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2006-06-17

送付状のテンプレート (plainTeX)

封書を送るとき、中に納めた物のリストを同封するとよいとされる。これを送付状という。

一般的に、次の項目が必須らしい。

  • 宛先
  • 日付
  • 差出人
  • 同封物のリスト

送付状のメリットを素人なりに考えてみやう。

まず宛先・差出人・日付。封書の表書き・裏書・消印で代用が利くけれど、郵送物って配送中に痛んだり汚れたりして、文字が読みにくくなることがある。それに、封書は大きさがまちまちだし、案外嵩張るので保存しにくい。宛先と差出人を表と裏に書く都合上、一度に宛先・差出人の確認が出来ないのも困る。そんなわけで、宛先・差出人・日付を保存できる形の別フォーマットで用意しておくと、受け取った側は整理が楽になるでせう。

それと、送付状の宛先と封書の表書きを比べる事で、送付先の二重チェックができる。もし、表書きと送付状で宛先が違っているなら、送付者は入れ違いをした可能性が高い。

また、送付状の差出人の欄には、封筒には書くのが憚れる連絡先 (携帯電話の番号や Email アドレス) を書き添えておくと良いでせう。書類に不備があった時に誰に連絡を取ればよいのかがすぐ分かる。

最後に同封した物のリスト。送られた側が心配するのは、送り主が何を送ったつもりなのか? 送り主の入れ忘れれはないか? 送り主は間違ったものを送っていないか? といったこと。例えば書類 A と 書類 B を送るつもりだったのに、書類 B を入れ忘れた場合。受け取り側は、封書には (とりあえず) 書類が一つ入ってるから、書類 A だけで用を足せると思い込んでしまうでせう。そして、(何日か後に) 書類 B が必要だと分かって、慌てることになる。送付状があれば、書類 B も送る予定だったことが分かり、封書が届いた段階で相手側に不備の連絡を入れられる。

他にも例を挙げると、送付者のこんなミスが考えられる。

  • (入れ間違い) 成績証明書を送るつもりが、卒業証明書を送った。
  • (数え間違い) 写真を三枚入れるつもりが、一枚入れ忘れた。

まとめると、送付状を添えるメリットは

  • 送り主の意図を明確に汲むことができる。
  • 封書が届いた時点で、送り主側のミスをチェックできる。

の二点にあるかと思う。

plainTeX 版テンプレート

送付状はある程度形式が整ってるので、plainTeX でテンプレートを書いた。短いのでソースを書いとく。

%% 送付状

%% A4 Paper
% Paper size: 8.3 x 11.7 inches
\hsize=6.3in
\vsize=9.7in
\nopagenumbers

% 和歴
\newcount\和歴
\和歴=\the\year
\advance\和歴 by-1988

% 送付アイテム
\newcount\送付アイテム
\送付アイテム=0
\def\送付{\advance\送付アイテム by1 \item{\the\送付アイテム.}}

\def\送付状ロゴ{\centerline{送付状}}
\def\日付{\hfill 平成 \the\和歴 年 \the\month 月 \the\day 日}
\def\宛先#1{\noindent #1\par}
\def\送り主#1{\hfill #1\par}

\def\拝啓{\vskip1cm \noindent 拝啓\vskip1em}
\def\敬具{\vskip1em \hfill 敬具}

\def\前略{\vskip1cm \noindent 前略\vskip1em}
\def\草々{\vskip1em \hfill 草々}

%% Body %%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%

\送付状ロゴ
\日付

\宛先{株式会社シックス・マンション}
\宛先{開発部 マイケル・ソフト 様}

\送り主{〒123-4567 ○○県□□市〜〜町 8-9-10}
\送り主{ブログ・アパート 666 号室}
\送り主{Clmemo At Aka}
\送り主{Email: {\tt foo@bar.info}}

\前略

\noindent
送付状の例として、下記書類を送付致します。

\smallskip
\送付 送付状サンプル 1 通
\送付 ブログの勧め 1 通
\送付 80 円切手 5 枚


\草々

\bye
%%% Local Variables: 
%%% mode: japanese-plain-tex
%%% End: 

%% Body %%%... 以前は手を入れないこと。日付は、TeX をコンパイルした日にちが入る。\宛先{...} には宛先を、\送り主{...} には差し出し人の情報を一行分ずつ書く。\noident から \smallskip に間に、文章 (送付文書の目的など) を書き、送付項目の前に \送付 と書く。

TeX の実行は次の通り。上記ファイルを soufu.tex として保存して

$ ptex soufu.tex
$ dvips -o soufu.ps soufu.dvi (PS ファイルの作成)

出力は A4 用紙。出来上がりサンプルはこんな感じ。

送付状サンプル

自分用に作ったファイルなんで、細かい所に手は回ってない。要望などがあれば、遠慮なく。

T

4 comments:

  1. とても魅力的な記事でした。
    また遊びにきます。
    ありがとうございます。

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  2. あろえさん、こんにちは。
    コメントありがとうございます。
    続きの記事も書いていますので、良ければ参考にして下さい。

    * clmemo@aka: 送付状のテンプレート その二 |plainTeX|

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  3. とても魅力的な記事でした!!
    また遊びに来ます!!
    ありがとうございます。。

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    Replies
    1. 初めまして。コメントありがとうございます。
      履歴書の送付状にお使いになっているのですね。
      pLainTeX を使ってみようという人がいるというのが、私には嬉しいです。
      ではでは。

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