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2014-09-10

Apple Watch 発表 — 発売は 2015 年初旬

Apple は 2014-09-09 (米時間) にスペシャル・イベントを行ない新製品 Apple Watch を発表した。発売は 2015 年初旬を予定。価格は $349〜。iPhone との連携が必須で、対応デバイスは iPhone 5 以上。

Apple Watch は 3 モデル。ベーシックな Apple Watch、スポーツ向けの Apple Watch Sport、高級感を高めた Apple Watch Edition。各々に大小モデルが存在する (男性用と女性用かな?)。大きい方は縦 42mm、小さい方は縦 38mm。時計に付けるバンドは取り替え可能で、ラインナップは多い。

特徴

「Mac のマウス、iPod のクリックホイール、iPhone のタッチパネルに続く」という前置きで紹介されたのは Apple Watch の右横に取り付けられた竜頭 (りゅうず) だった。本来は時計の針を動かしたりするのに使う竜頭を Apple はデジタル・ガジェットの部品として再定義した。名称をデジタル・クラウンと言うらしい。

時計のディスプレイは小さい。タップ、スワイプは出来ても、iPhone のようにピンチ・イン/アウトで拡大というのは難しい。デジタル・クラウンを回すことで、シチュエーションに応じて画面の拡大・縮小もしくはスクロールが可能。押すとホーム・ボタンとして働く。もちろん、Siri により音声入力にも対応。ただ、Android Wear が音声コントロール押しだったのに対して、Apple Watch はデジタル・クラウンを前面に出して来た。ハードウェアとソフトウェアに統一感を感じる。こういう分野では Apple に一日の長がある。

デバイス

Apple Watch のデバイスは (今、分かっている限りで) 以下の通り:

  • Wi-Fi (iPhone との連携用か?)
  • GPS
  • 心拍センサー
  • 加速度センサー
  • スピーカー
  • マイク

充電は Mac の様にマグネット式の充電器を使う。といっても、コネクターがある訳ではなく、Apple Watch の背面にマグネット式の充電器をくっつけるだけ。非接触タイプの充電。一回の充電でどれだけ使えるかは不明。一回の充電で一日は持って欲しいところ。

アプリ

Apple のデモでは、下記のアプリが紹介されていた。特に通知用途に効果を発揮しそう (括弧の中は紹介された機能の一部):

  • 時計 (沢山のデザインとそのカスタマイズ)
  • 電話 (受信・送信)
  • メッセージ
  • マップ (ルート案内)
  • 写真 (閲覧)
  • カレンダー (予定の閲覧、通知)
  • リモートカメラ (iPhone カメラのリモート操作)
  • Twitter (タイムライン表示)
  • Facebook (友達リクエスト承認)
  • メール (受信通知)
  • アクティビティ (フィットネス計測アプリ / ムーブ・エクササイズ・スタンドを分類)
  • ワークアウト (フィットネス計測アプリ / トレーニング用)

そうそう、iPhone 6 から導入された決済システム・Apple Pay を Apple Watch から使えるのも素晴らしい!!

あとがき

Apple Watch が発表された時、Android Wear との差別化に疑問を持った。Mac, iPod, iPhone と同列に並べられる「新製品」かと訝った。

こうして記事を書いていて、最初の印象とは裏腹にどんどん期待が膨らんでいっている。デザインがいい。タッチ・ディスプレイと Siri とデジタル・クラウンの統一感が秀一。面白味がある。初代の Mac, iPod, iPhone を考えれば、今後の進化具合にも興味がわく。面白い一品が登場した。

iPhone 6 and 6 plus — Apple Event

Apple が 2014-09-09 (米時間) にスペシャル・イベントを行ない、iPhone と iPhone 6 plus を発表した。

  • iOS 8 リリース: 2014-09-17 (水)
  • 予約開始: 2014-09-12 (金)
  • 発売開始: 2014-09-19 (金)

iPhone 6 シリーズは従来の iPhone より大きくなる。iPhone 5s が画面サイズ 4.0 インチだったのに対して、iPhone 6 は 4.7 インチ、iPhone 6 plus は 5.5 インチ。一方、薄さは iPhone 5s が 7.6mm だったのに対して、iPhone 6 が 6.9mm、iPhone 6 plus が 7.1mm と薄くなった。

iPhone 6 シリーズは、新デバイスとして NFC と気圧計が付き、Wi-Fi は 802.11 ac に対応した。更に iPhone 6 plus には光学手ぶれ補正が付いた。

iPhone 6 シリーズには 128 GB モデルが登場。価格は iPhone 6 で、32 GB が $199 (67,800 円)、64 GB が $299 (79,800 円)、128 GB が $399 (89,800 円) とのこと。

大雑把な現行機との比較は次の通り:

iPhone 5siPhone 6iPhone 6 plus
CPUApple A7 + M7Apple A8 + M8
123.8mm138.1mm158.4mm
58.6mm67.0mm77.8mm
厚さ7.6mm6.9mm7.1mm
重さ112g129g172g
画面サイズ4.0inch4.7inch5.5inch
ディスプレイ1136x640 (326ppi)1334x750 (326ppi)1920x1080 (401ppi)
Wi-Fi802.11 a/b/g/n802.11 a/b/g/n/ac
NFCYES
気圧計YES

iPhone 6

iPhone 5s と比べて、大きく、薄く、高速になった。NFC を採用し、(後述の) Apple Pay 対応が目玉か。Wi-Fi で 802.11ac に対応したのも嬉しい。

iPhone 6 plus

iPhone 6 より更に一回り大きなモデル。使い勝手がどうなるか気になる所。大画面を活かして、新しいランドスケープ・ビュー (横向き表示) に対応。カメラには手振れ補正が付いた。価格は 32 GB モデルが $299 で、iPhone 6 の同モデルより $100 (一万円) プラス。

Apple Pay

Apple Pay は Apple が提供する決済システム。お財布ケータイの便利さとクレジット・カードの決済を統合したような機能で、Touch ID (指絞認証) と iPhone 6 以降に搭載される NFC によって実現される。Apple Pay は 2014 年 10 月から、アメリカでスタートする。日本での開始はいつになるのかな?

Apple Pay にはクレジット・カードを登録する。現在対応しているクレジット・カードは American Express, Master Card, VISA の三種。対応するリーダーに Touch ID を押しながら近づけるだけで決済終了。決済にはワンタイム・パスワードに類する「一度だけしか使えない取引番号」が生成・利用される、とのこと。この方法のメリットは iPhone が盗まれても (クレジット・カード情報を iPhone が持っているわけではない or 暗号化している? ので) iPhone を遠隔操作して支払いを止めることができること。クレジット・カードを止めなくても良いこと。

ちなみに、Apple 曰く個人情報も全く流さない、らしい。本当なら素晴らしい。

対応しているショップの一例にはマクドナルド、ディズニー、Apple Store などが上がっていた。日本で早く始めて欲しい。

あとがき

今回の iPhone 6 の発表は、画面サイズの巨大化と Apple Pay が最大のインパクトだった。ただ、Apple Pay の日本開始はいつになるか分からないし、巨大化した iPhone の使い勝手は不明。Wi-Fi の 802.11ac 対応は IT に詳しい人には嬉しい機能 (無線のスピード・アップが期待できるからね)。NFC は Apple Pay のみに言及されていたけれども、Bluetooth のペアリングとかにも使えるのかな? iPhone 6 plus の光学手ぶれ補正は手放しで嬉しい。

日本に限って言うと、「地味に良さそう」な新 iPhone。手に取ってみないと、良し悪しを語れそうにない。